カープ5連勝単独2位じゃ 大暴れバティスタ4安打!天敵・西沈めた
「阪神2-10広島」(17日、甲子園球場)
広島が6度目の対戦で天敵の阪神・西を攻略した。1点を追う八回、2番・菊池涼介内野手(29)が同点打、3番サビエル・バティスタ外野手(27)が勝ち越し打を放った。九回には打者一巡の猛攻で一挙7点を奪い、試合を決めた鯉打線。4試合連続2桁安打と絶好調をキープし、チームは5連勝で単独2位に浮上、貯金を今季最多の「4」とした。
赤ヘル打線がついに難敵・西を沈めた。1点を追う八回だ。2、3番コンビの「キクバティ」が勝負を決めた。1死一、二塁から2番菊池涼が内角シュートを左前へ運ぶと、バティスタも続いた。真ん中低めのスライダーをコンパクトなスイングで左前へ。連続適時打で一気に試合をひっくり返した。
菊池涼「(3球目に)ハーフスイングを取られていたし、また来ると思っていた。(西攻略は)まだ対戦が少ないし、分からない」
バティスタ「難しい球だったけど前に飛ばすことを意識した。今日のピッチャーはコントロールがいいから飛ぶボールだけ狙った」
鮮やかな逆転劇だ。序盤は西の前に沈黙。四回に西川の中前適時打で先制したが、追加点を奪えぬまま、先発の床田が六回につかまった。広島にとって、オリックス時代から西は天敵。試合前まで通算5試合で3敗、対戦防御率1・46。今季初対戦の4月7日も6安打完封負けを喫した。
それでもベンチは冷静だった。迎打撃コーチは「いつもの西の制球力と比べると、そうでもなかったのかな」と分析。序盤は狙い球を絞りきれず「打たされた打席が多かった」と言う。それでも「コース、球種の割り切りがしっかりできた」と対策を練り、八回の集中打につなげた。
勢いに乗った打線は、九回に打者一巡の猛攻を繰り広げ、7安打7得点。虎のリリーフ陣を容赦なく打ち砕き、2桁10得点をたたき出した。1イニング2安打を記録し、2死満塁から走者一掃の三塁打を放った選手会長・会沢も胸を張る。
会沢「みんな集中力を持って、いい攻撃ができた。ピッチャーも頑張ってくれたし、打線も頑張っている。投打がかみ合って、チームの雰囲気もいいですね」
緒方監督も西攻略に満足そうだった。「最後の最後でね。八回、九回はしっかり集中して、お見事の一言。すごいね」と、4試合連続2桁安打を記録した打線をたたえた。勢いは加速するばかりで、今季2度目の5連勝。貯金は最多の「4」となり、単独2位に浮上した。春先は遠くかすんでいた首位の座は、もう目の前だ。