誠也!バティスタ!龍馬でカープ10連勝 看板直撃100万円は「お母さんに」

 「巨人3-8広島」(24日、東京ドーム)

 鯉の進撃が止まらない。頼れる主軸の一発攻勢。二回に広島・鈴木誠也外野手(24)が同点の14号ソロ。サビエル・バティスタ外野手(27)は四回に勝ち越しの10号ソロ、八回にも11号ソロ。西川龍馬内野手(24)も2号ソロと今季初のそろい踏みで10連勝。眼下の敵を下して貯金は今季最多の9。ゲーム差を2に広げた。

 東京ドームに豪快な4発の花火が打ち上がった。3番・バティスタ、4番・鈴木、5番・西川が今季初のアーチ競演。カープの誇る強力クリーンアップが火を噴き、巨人投手陣を粉砕。首位攻防第1ラウンドを制し、破竹の10連勝を飾った。

 先陣を切ったのは鈴木だ。0-1の二回、中越えに14号同点ソロ。「しっかり捉えることができた。すぐに追いつけて良かった」と、力強い足取りでダイヤモンドを一周した。

 これを見たバティスタも黙っていない。四回に左中間へ10号勝ち越し弾を放つと、5-3の八回には試合を決定づける一発をかっ飛ばした。アダメスのフォークをこん身の力を込めて叩くと、打球は弾丸ライナーで左翼席上段の「KIRIN」の看板を直撃した。

 「1本目はいい気持ち。2本目は完璧だった。甘く来た球をフルスイングした」。3番を任されていることに「大きな責任を感じている。集中して打席に入っている」と胸を張ったドミニカンは、看板直撃で賞金100万円とビール1年分をゲット。ヒーローインタビューで「(賞金は)お母さんにあげます」と話し、カープファンから拍手喝采を浴びた。

 一発攻勢の締めくくりは西川だ。「ひと振りで仕留めることができた」と八回、バティスタに続いて2号ソロを右越えに突き刺した。こちらも出場17試合連続安打となり、絶好調が続いている。バティスタ、鈴木、西川が中軸に並んだ試合はこれで13勝2敗1分け。圧倒的な勝率を誇るクリーンアップが好調なチームを引っ張る。

 22日に死去した父・義雄さん(享年84)の葬儀を終えて、この試合から緒方監督が指揮を執った。「監督のお父さんが亡くなったことを聞いた時は本当に心が痛んだ。僕らが頑張るしかないと思った」とバティスタ。そんな孝行息子たちの奮闘に指揮官も「1試合1試合しっかり戦ってくれている。みんな内容のある打撃を見せてくれている」と目を細めた。これで巨人とは2ゲーム差。貯金も9となった。敵地で3連倒し、独走態勢を固める。

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