連勝止まっても西川は25戦連続安打 球団歴代2位タイに王手「頑張ります」

 「広島5-7阪神」(2日、マツダスタジアム)

 広島・西川龍馬内野手(24)が六回に左前打を放ち、連続試合安打を25に伸ばした。山崎隆造が84年にマークした球団2位の26試合に迫り、高橋慶彦が79年に樹立したプロ野球記録の33試合も視界に入ってきた。昨季7勝11敗と負け越した交流戦でも、パ・リーグの猛者相手に打ちまくる。

 鯉のヒットメーカーがまた打った。7点を追う六回1死。先発・ガルシアの低めスライダーを巧みなバットコントロールで捉えて、左前へ。新元号・令和を迎えてから無安打試合はない。これで25試合連続安打となり、静まり返っていたマツダスタジアムを沸き返らせた。

 「そーっとしておいてください!」。帰りの駐車場。タクシーに乗り込んだ西川は苦笑いしながら「チャンスを広げられたのは良かったです」とようやく息をついた。

 プレッシャーをはね返した。二回の1打席目は遊ゴロ、四回の2打席目は投ゴロ。キューバ出身左腕の投球にてこずっていた。だが、前日1日も最終の4打席目に安打を放った男はタダでは転ばない。迎打撃コーチが「(安打を)ほしがっている。思い切って打ちにいけば、(低めの変化球に)バットは止まる」と声をかけると、すぐさま3打席目で対応。迎コーチも「技術ですね」と認める快音継続だ。

 西川の一打から打線が粘りを見せた。磯村、小窪がつなぎ、田中広が左前へ2点適時打。さらに野間の遊撃適時内野安打に敵失が絡んで2点。バティスタにもタイムリーが飛び出し、一気に5点を返した。

 逆転こそできなかったが、大量ビハインドを背負っても最後まで諦めない。カープらしい攻撃を展開した。緒方監督は「エラーもなく、野手は集中してくれた。どういう展開になろうと最後までこういう戦いをファンの人に見せるというのはできた」と納得顔。「負けはしたけど、切り替えて交流戦に入っていきたい」と前を向いた。

 西川には記録更新の期待が高まってきた。このまま安打を奏で続けると、交流戦初戦の4日・西武戦で山崎隆造が持つ球団歴代2位の26試合に並び、12日の日本ハム戦で球団記録でありプロ野球記録でもある高橋慶彦の33試合に肩を並べる。「頑張ります」と意気込んだ西川。新記録樹立へ、若き5番打者がパ・リーグ投手を打ち砕く。

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