野間“野村再生工場”で甦れ 交流戦打率ワースト 復活へ前監督が直接指導
「交流戦、楽天(雨天中止)広島」(15日、楽天生命パーク宮城)
広島・野間峻祥外野手(26)が15日、再生へ向けて野村謙二郎前監督(52)から直接指導を受けた。この日の楽天戦は雨天中止。楽天生命パークの室内練習場で練習し、打席での足の使い方や考え方について助言を受けた。交流戦打率は規定打席到達者で12球団ワーストの・111。不振にあえぐ中、復権への道を歩む。
早々に試合が中止となった敵地の室内練習場で、野間は復調への糸口を探し続けた。「いい時間になりました」。約1時間半の練習。東出打撃コーチから緩めの球を投げてもらってバットを振り続けていると、近くで見ていた野村前監督が身ぶり手ぶりでアドバイスをし始めた。
「(指導を受けるのは)初めてだと思います。下半身が大事だし、下半身の力をどう伝えていくか。『軸足が“死んじゃう”とバットに伝わらないよ』というところも言ってもらったので。自分のスイングで強く振れるところにあるかどうか」
そう話すように、主には打席の中での、足の使い方についてアドバイスを受けたという。交流戦での打率は規定打席到達者で12球団ワーストの・111。現在19打席連続無安打中と不調に陥る。「どうしてもヒットを欲しがって、振れないところで球を振りにいっている」と分析。現状を打破するための足取りを進める中で、差し伸べられた手だった。
打撃フォームだけでなく、打席での考え方についても「シンプルに投手との距離をしっかり取った中で、自分のスイングをできるように。その中での結果」との助言を受け、「打てなくなってしまうとどうしても意識することもいつもと違っているのかなと」と、冷静に振り返った。
打っては助言、打っては助言を繰り返した約30分間。その後のフリー打撃を終えてからも、前監督の言葉に耳を傾けた。最多安打3回にトリプルスリーも達成した名球会打者からの指導は、貴重なひとときとなった。
5月12日・DeNA戦から6月11日・日本ハム戦までは「1番・中堅」で先発出場し続けたが、ここ3試合は7番での出場が1試合と、ベンチスタートが2試合。「結果はどうしても出さないといけないけど、しっかり自分の形で振っていく」と結果も求める中で、自分を見失わずに打席に立っていく。
チームも3カード連続負け越し中で交流戦単独最下位。この日の練習が野間の再生につながれば、恵みの雨だったと振り返れる。