山口2軍降格 3、4回で4四死球…緒方監督から公開説教
「交流戦、広島4-5オリックス」(21日、マツダスタジアム)
愛情たっぷりの強制降板、そして公開説教だった。先発した広島・山口翔投手(20)は初回こそ三者凡退に抑えたが、二回にロメロ、中川の連続二塁打で1点を失うと、三回は無失点ながら2四球。四回には先頭・中川への四球から2点目を失った。
この回を投げ終えベンチに戻ってきた高卒2年目の山口を呼び、緒方監督は厳しい表情で、プロの投手の在り方を説いた。そして1点リード、勝ち投手の権利まであと1イニングながら五回のマウンドには、ドラフト2位・島内(九州共立大)を送った。
プロ7戦目。緒方監督は「一番悪かった。ボールが全然違う」と、四回降板の理由を口にした。佐々岡投手コーチは「何が原因か。下でしっかりやってもらう」と、ファームでの再調整を伝えた。
ベンチでは「監督から『お前の持ってるもんを出せてない。魅力を感じない』と言われました」と明かした山口。「真っすぐも走らない、腕も振れず」と、自信を持って投げ込めなかった分、四死球が増え、かわす印象を与えることになった。
勝利優先と同時に、山口の能力を認めるからこその、成長を促すための投手交代。山口の心にも響いている。「自分はこういうピッチャーだ、というところが出せるよう、一からやり直します」と、前を向いた。