ローレンス出撃!不振の鯉に新風吹き込む 持ち味打たせて取る投球で燕斬りじゃ

 広島の投手指名練習が1日、マツダスタジアムで行われ、ケーシー・ローレンス投手(31)が参加した。3日・ヤクルト戦(マツダ)での来日初先発が濃厚で、この日はブルペンで15球の投球練習を行った。開幕から外国人枠の関係で出番がなかった右腕にとって待ちに待った1軍のマウンド。持ち味の打たせて取る投球で、チームを白星に導くことを誓った。

 待望の来日初登板だ。蒸し暑いマツダスタジアムでの練習を終えたローレンスは、はやる気持ちを言葉に変えた。3日のヤクルト戦で幕を開ける第2の野球人生。チームに白星をもたらし、最高の形で飾ってみせる意気込みを明かした。

 「こういう機会をもらってワクワクしている。この登板を機に、自分のキャリアを積み重ねていきたい」

 首脳陣は当初、谷間となる3日の先発に中継ぎで好投を続けている遠藤を考えていた。だが、6月28日のDeNA戦で中村祐が2回6失点と炎上したことで急きょ再考。その結果、ブルペンには若鯉の力が必要と判断した。ジョンソンは交流戦後のブレーク期間を考慮され、既に出場選手登録を抹消されていた。外国人枠に余裕があったため、ローレンスの名前が浮上した。

 開幕直前に祖父の葬儀に参列するため米国へ一時帰国したこともあり、シーズンインは2軍で迎えた。「メンタル面は強く持っておこうと思っていたんだ」。チームメートやスタッフの声も力になり、モチベーションの低下は一切なかった。

 さらに「出た課題を克服して前に進まないといけない。その繰り返しだ」。若手投手のブルペンでの投球練習に目をこらしたこともあった。強い探究心。プラスになることは何でも吸収しようとしてきた。約3カ月間の2軍生活は決して無駄だった訳ではない。

 ヤクルトとは3月21日のオープン戦で対戦し、5回6安打3失点だった。燕打線を相手に心掛けるのは、ストライクゾーンで勝負する攻めの投球だ。2軍では13試合に投げ3勝3敗、防御率3・25ながら四球は69回1/3でわずかに8個。「ストライクを投げて自分の特長を生かしていきたい」と前を見据えた。

 登板翌日となる4日にジョンソンが再登録され先発する見込み。自身の結果いかんに関わらず、1試合限りで抹消となる公算が高い。それでも「チームに勝ちを付けることが自分の仕事だ」と言い切った。6月に苦しんだ鯉に新たな風を起こし、浮上のきっかけをつくってみせる。

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