大瀬良 球宴で自己最速タイ154キロ! 西武・森に先制被弾もオール直球勝負
「マイナビオールスターゲーム・第1戦、全セ3-6全パ」(12日、東京ドーム)
広島・大瀬良大地投手(28)が球宴初先発で自己最速タイとなる154キロを計測した。予告通りの直球主体の投球で2回2安打2失点。西武・森に先制2ランを浴びたが、同学年の西武・山川から空振り三振を奪った。2年連続2度目の出場となった球宴を満喫し、11連敗から巻き返しを期す後半戦へつなげる。
予告通り真っ向勝負を続けていた大瀬良が一段とギアを上げた。0-0の二回。同学年の4番山川との対決が実現した。4球連続ファウルを奪うと、最後は150キロ直球で、豪快に空を斬らせた。
「打席でニヤニヤしていましたね。真っすぐ勝負を約束していたので、クソボールでしたけど(笑)。三振かホームランの勝負だと思っていたので三振を取れて良かったです」
初対決は九州共立大2年の頃だ。その時も直球勝負を挑み一邪飛に仕留めた。「こういうバッターが本塁打王になるんだろうな」。当時から富士大・山川の印象は強烈だ。今季は交流戦で再会した際も「まっすぐを真ん中に投げて!」とジョークを飛ばされていた。互いに熱望していた対決は大瀬良に軍配だ。
直後には豪快な一発に苦笑いした。2死一塁から7番森に右翼席へ先制2ランを被弾。「あそこまで飛ばされることはない。お客さんも沸いていたので、良かった」。2回2安打2失点の黒星も表情はすがすがしかった。
2度目の球宴を満喫中だ。試合前には今永が大学時代に自身のサインボールをゲットしていたと知り、「おもしろいですね。びっくりしました」と照れ笑い。
後輩の面倒もお任せだ。通常、先発当日はグラウンドでのキャッチボールを控えるが、人見知りの床田の相手を務め「一人でさみしそうだった。練習が終わるまで一緒にいてあげました」といたずらっぽく笑った。阪神藤川、巨人菅野…。大役を終え、2戦目からは「いろんな選手に話を聞いて学びたいです」と目を輝かせた。
「ここに立てるなんて考えたこともなかったので、夢のようでした。幸せでした。最高の気持ちでした」
幼少時代から憧れた球宴の先発マウンド。お祭り気分を十二分に堪能し、気持ちもリセットだ。ペナントレースではチームは引き分けを挟んで11連敗中。「気分的に入れ替えられる機会。チームに帰ったら、力を合わせて頑張っていきたい」。巻き返しの後半戦へ、エース大瀬良が流れを変える。