小園、三塁打でサイクル安打も二塁打止まり「いけばよかったあ」 後一歩及ばず

9回、適時打を放ち、三塁へ向かう途中で急ストップする広島・小園海斗=神宮球場(撮影・西岡正)
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 「ヤクルト3-12広島」(26日、神宮球場)

 広島のドラフト1位・小園海斗内野手(報徳学園)があと“一歩”で、新人ではプロ野球史上初となるサイクル安打の大快挙を逃した。

 「いけばよかったと思いました。やっぱりあそこでいけばよかったなあ、と思いました」と、笑顔で振り返ったのが九回に巡ってきた最後の打席だった。

 三塁打さえ出れば、サイクル安打達成。放った打球は左翼線ギリギリに弾んだ。快足を飛ばして二塁を蹴ったものの、三塁へ向かう途中でちゅうちょ。二塁へ戻りきれずに捕手の送球に刺され、二塁打止まりとなった。

 それでも高卒ルーキーはこの日まばゆいばかりの輝きを放った。二回の第一打席でヤクルトの先発・高橋から中前打を放つと、続く三回の第2打席では、2死一、二塁からスライダーを振り抜き、右中間スタンドへ運ぶプロ初アーチを放った。同時にプロ初打点でもあった。

 「フルスイングして入ってくれたので、よかったと思います。(ダイヤモンドは)気持ちよくまわってました」とプロ42打席目で初めて味わう感触を振り返った。

 五回の第3打席では2番手の大下からショート後方へ落とすと、一気に二塁を陥れた。

 そして、サイクルのかかった八回の第4打席では、粘りを見せたものの空振りの三振。これが最後の打席かと思われたが、この後、打線が爆発して、九回にもう1打席まわってきた。

 快挙こそ逃したが、プロ初本塁打にプロ初打点、さらにはプロ初の4安打と初物尽くしの大活躍を見せた。チームも7連勝で7月4日以来の貯金1とした。大きく離されていた首位・巨人との差も6に縮まりその背中も見えてきた。躍動するゴールデンルーキーが広島にさらなる勢いを与える。

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