菊池 先制弾&美技3連発「最高のプレー」山田コーチが賛辞
「広島1-4阪神」(3日、マツダスタジアム)
平然とやってのける姿が頼もしい。広島の菊池涼が縦横無尽に緑の芝生の上で躍動した。安打になっていれば、早々に試合の流れが変わっていたかもしれないビッグプレー。3度の美技で床田をもり立てチームに勇気を与えた。
まずは1-1の四回1死からだ。マルテの中前へ落ちそうな打球をジャンプして好捕。さらに続く糸原のライナーは、グラウンドに落ちる直前でつかみ取った。
五回無死では、床田の足元を抜けた梅野の打球を、二塁後方で逆シングル捕球。圧巻のジャンピングスローでアウトにしてみせた。いずれも菊池涼だからこそできた守備。緒方監督は「投手を助け、相手に流れを渡さないプレーだった。だから締まった試合になった」と力を込めた。
1つの安打が試合展開を変えるように、1つの守備でチームが勢いづくこともある。「最高のプレーだった」と山田内野守備走塁コーチ。上位3強のデッドヒート。これからも負けられない戦いが続く中で、名手の堅い守備力は大きな武器だ。
打っては初回に先制の8号ソロを放った。この日は敗れはしたものの首位・巨人も黒星を喫したため、ゲーム差は「3」のまま。その背中をピタリと追走する。勝負の8月戦線は始まったばかりだ。