メヒア 弾丸3ラン 5カード連続勝ち越し巨人に2差「チームを助けるために…」
「広島10-5阪神」(4日、マツダスタジアム)
広島が13安打を浴びせ、今季7度目の2桁得点で快勝した。アレハンドロ・メヒア内野手(26)が初回に試合の主導権を引き寄せる3号3ランを放った。会沢翼捕手(31)は7月5日以来の5番で先発出場し、3本の適時打を放つなど自身初の1試合4安打をマーク。チームは5カード連続勝ち越しとなり、首位・巨人と2ゲーム差まで縮めた。
大量10得点を呼び込む鮮やかなアーチを、メヒアが上空明るい初回に架けた。鈴木、会沢の連続適時打で2点を先制すると、なお1死一、二塁。岩田の2球目、高めに浮いたスライダーを豪快に振り抜いた。高々と舞い上がった打球は左翼スタンド後方の防球ネットを突き刺し、6月30日・DeNA戦以来の3号3ランとなった。
「甘い球を狙いました。打った瞬間、入ると思いました。何とかチームを助けるために頑張ります」
瀬戸際でパワーを発揮している。7月31日に再昇格し、同日の巨人戦では3タコ。首脳陣に「今日がラストチャンス」と尻をたたかれた翌8月1日の同戦は3安打猛打賞と結果を残した。8月は4試合で13打数7安打、打率・538だ。
ただでさえ、し烈を極める外国人枠争い。7月29日には同じカープアカデミー出身で内野手のサンタナも支配下選手契約を結んだ。ライバルが多い中、首の皮一枚つなげ「チャンスをもらっているから、つかまないといけない」とメヒア。緒方監督も「今、チャンスだからね。アピールしてくれれば、バティと競争になる」と評価した。
7月5日・阪神戦以来の5番に座った会沢も初回の一打だけでは終わらない。抜群の存在感を発揮した。二回に中前適時打、四回は遊撃内野安打、六回も左前適時打。3打点で今季44打点は既にキャリアハイだ。「得点圏では、より集中して頭の中をリセットして入っていくようにしてます」。1試合4安打もプロ13年目で初となった。
昨季序盤から先を見ず、眼前の一試合、一カードだけに集中していく思考は今季も続ける。「大事。駆け引きもあるから難しいけどね」。そう語る中、選手会長は攻守でチームを支え、奮闘の跡を記している。
これで5カード連続勝ち越し。首位・巨人とは2ゲーム差まで縮めた。6日からは本拠地で1・5ゲーム差で追う2位・DeNAとの3連戦を控える。「今日の一戦は大事だったと思うしね」と選手会長。弾みをつけた赤ヘル軍団が、巨人に3連勝し、波に乗る相手を迎え撃つ。