西川龍馬V撃4安打 チーム2位浮上へ切り込み隊長導いた
「DeNA2-4広島」(16日、横浜スタジアム)
沈むのか、それとも浮上するのか。4連覇を目指す中でターニングポイントとなる一戦。大活躍したのは広島1番・西川だった。
1点リードで迎えた三回1死無走者の第2打席。1-1から井納の120キロカーブをバシッとたたいた。打球は左翼から右翼方向へ吹く強風にも乗って右翼席上段に着弾。9試合ぶりの12号ソロに「うまく捉えることができた」と言いながらも、「風ですよ」といたずらっぽく笑った。
同点に追いつかれた直後の五回1死二塁では、フルカウントからのフォークをしぶとくさばいた。中前に抜ける勝ち越しの一打が決勝点となり、七、九回にもしっかり安打を放った。
5打数4安打の固め打ちで、今季8度目の猛打賞はシーズン自己最多だ。打率3割を視界に捉えたが「また落ちますよ」と受け流し、「(1番として)塁に出ること、そして得点圏の走者をかえすことです」という。
だからこそ、残念がったのは一回の三飛だ。「あれがね…」と4本のヒットよりも第1打席の凡退を悔やみ、100点満点の自己採点は出さない。
「シンプルにやっていますよ」と自然体で責務を果たそうとする24歳の1番打者。「初戦を取れたのはでかい」とうなずいた。西川の夏はこれから本番だ。