緒方カープ 天敵対策に右打者並べるも逆転負け 指揮官「悔しい試合」 4位阪神と2差

 「広島2-3DeNA」(1日、マツダスタジアム)

 広島が痛恨の逆転負けを喫し、CSの本拠地開催が危ぶまれる事態に陥った。CSでも対戦する可能性のある天敵・今永にこれで6戦5敗。2位・DeNAとのゲームは3・5に開き、4位・阪神には2差に迫られた。残り17試合。希望の光をつないでほしい。

 サヨナラ勝ちを願う鯉党の声援は、一瞬にしてため息に変わった。1点を追う九回、2死から安部、西川が連打でチャンスメーク。一打逆転の好機を演出したが、野間が初球を打ち損じて二ゴロに倒れた。天敵・今永に今季6戦5敗。リーグ4連覇はおろか、本拠地でのCS開催が危ぶまれる状況に陥った。

 緒方監督「初回からバッターがしっかり決め(狙い)を持ってスイングしてくれて、先制点を取れた。中盤は相手もエースだし、打ち続ける難しさはあるにしろ、終盤の七、八、九回のところで点を取れなかったことが、こういう結果になった。悔しい試合になった」

 今永撃ちへ、必勝を期していた。緒方監督の発案で1番・西川、4番・松山以外、右打者をズラリ。初回は2死一、三塁から会沢が左翼線へ先制の適時二塁打。三回も1死二塁から鈴木が10試合ぶりのタイムリーとなる左翼線二塁打。リードを2点に広げ、試合の主導権を握ったはずだった。

 試合前、迎打撃コーチは「チャンスがあるとすれば立ち上がり。少ないチャンスで選手の働きに期待するしかない」と話していた。その思惑通りに試合を進めたが、中盤以降は今永の前にゼロ行進。八回も2死満塁の好機を作ったが、メヒアが大和の美技に阻まれる遊ゴロ。「抜けたと思ったけど、ショートがちゃんと守っていた。しょうがない」と肩を落とすばかりだった。

 継投にも勝利への執念をにじませた。1点ビハインドの九回は前日に2イニングを投げた守護神フランスアをマウンドへ。鉄腕ドミニカンは1回を無失点に抑え、逆転へのムードを高めたが…。あと一歩及ばなかった。

 痛恨の逆転負けで、2位・DeNAと3・5ゲーム差。振り返れば4位・阪神が2ゲーム差に迫ってきた。残り試合は阪神の方が3試合多く、安心はできない。緒方監督は「週明けから一戦一戦、勝利を目指して戦っていく」と力を込めた。6日からは阪神との3連戦も控える。神宮でのヤクルト戦から、ラストスパートをかける。

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