小園CSスタメン起用へ「(進出を)願うだけです」 首脳陣が示唆

 広島のCS進出が決まった場合、ドラフト1位・小園海斗内野手(19)がスタメンに抜てきされることが29日、確実となった。高卒新人では球団史上初となる起用を首脳陣が示唆した。阪神が勝利したため、CS進出決定は持ち越しとなったが、黄金ルーキーは大暴れへ意気込み十分だ。

 黄金ルーキーは無我夢中でバットを振り続けた。マツダスタジアムでの全体練習後、坂倉、曽根、野間と球場に隣接する室内練習場へ移動。東出打撃コーチの言葉に耳を傾けながら、スイングを繰り返した。

 「体重移動と、バットの軌道が下がりがちなので最短で出るように練習しました。いつもやっていることですね。自分のいい形で打てるように、やっていくしかないです」

 午後2時半頃、小園は額に汗を滴らせながらハキハキと答えた。阪神が勝ったため、CS進出決定はまたしても持ち越し。30日も阪神が連勝すると、CS進出が消滅してしまう。それでもルーキーは純粋に横浜での大暴れだけを思い描く。

 「(CS進出を)願うだけですけど…、まずは横浜で勝つという気持ちを持って練習しています。先輩からはシーズンとは違う緊張が出てくると聞きました。その中でやってみたいと思います」

 高卒新人では球団史上初となるCSスタメンも、当確ランプがともった。遊撃のライバル三好が27日・中日戦(マツダ)で2打数無安打に終わり、首脳陣は小園のスタメン抜てきを決断したようだ。

 「早かったです。この間、開幕したのに」

 激動の1年を全力で駆け抜けた。今季は6月下旬に1軍初昇格を果たし、後半戦から1軍に定着。58試合の出場で打率・213、4本塁打、16打点の成績を残したが「まだまだ満足できないです」と首を横に振る。

 「もっと考えてやっていくと、率も変わってくる。経験させてもらったことが大きかったです。これを来年に生かしたい。努力して1軍で活躍できるようにやっていきたいです」

 東出コーチが「性格はずぶとい。丸(現巨人)の1年目の時のよう」と証言するように、心身共にたくましさを増した。体重も開幕前から3キロ増え、現在は86キロだ。27日の試合後は同期の中日・根尾と焼き肉店へ。ライバルから刺激をたっぷり受けつつ、互いの健闘を誓い合った。

 30日には紅白戦が予定されている。CS進出を信じて、特訓の成果をバットで示す。

 <◆CS進出は阪神△●が条件> 広島がCSに進出するためには、阪神が30日の中日戦に引き分けるか敗れることが条件。既にシーズンを終了している広島は70勝70敗3分けで、29日の中日戦に勝利した阪神(68勝68敗6分け)と同じ勝率5割。ただ、セの規定により勝利数の多い球団が上位となるため、阪神の引き分け以下で広島の3位が確定する。

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