監督要請受けた広島・佐々岡コーチは厳しさも併せ持つ「癒やし系」 担当記者のポケットメモ
広島・佐々岡真司投手コーチ(52)が新監督に就任することが4日、確実となった。マツダスタジアムで鈴木清明球団本部長(65)から正式要請を受け、受諾する方向だ。早ければ週明けにも発表される見込み。担当記者の取材メモから佐々岡コーチの人柄に迫った。
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松田オーナーが「癒やし系」と表現するように、佐々岡コーチには人を引きつける独特のオーラがある。周囲を和ませ、情に厚い。それでいて、真っすぐで芯が通った厳しさも併せ持つ。
今季は勝っても負けても、初の開幕投手に指名した大瀬良を「エース」と言い続けた。その言葉を新聞記事などで目にした右腕は「そうと言ってもらえているのを見ると、この人のために頑張ろうと思いました」と意気に感じていた。シーズン終盤は5週連続で中5日の登板で応えた。
ジョンソンを苦手な地方球場で投げさせるなど、遠慮しがちな助っ人も特別扱いはなし。初回KOの山口を試合中に名古屋から広島に強制帰還させる厳しさも見せた。2軍コーチ時代には直球の重要性を説いてきた。当時高卒1年目のアドゥワに対しては「オール直球デー」を設け、投球の基礎を叩き込んだ。
満を持しての指揮官就任となる。今季は投手コーチながら、主力野手と冗談を飛ばす場面も見られた。佐々岡カラーとイズムに、期待は高まるばかりだ。(デイリースポーツ広島担当キャップ・杉原史恭)