松山 一塁特訓!異例の34歳秋季C参加 守備不安解消で打力生かす

 広島の松山竜平外野手が秋季キャンプに参加することが14日、わかった。若手主体の中で、34歳のメンバー入りは異例だ。高ヘッドコーチとマンツーマンで本格的に一塁の守備練習を始める予定。安定した守備を身に付けることは、自慢の打撃力倍増にもつながると言い切った。

 日南の空の下で、松山が泥にまみれる。34歳にして参加する秋季キャンプのテーマは、一塁での守備力アップだ。今季を含め、外野手登録ながら一塁を守ったことは何試合もある。それでも集中して取り組むのは今秋が初めてになる。

 「本格的に一塁の練習をします。高ヘッドコーチが、つきっきりでやってくれるということです」

 全体練習前の早出特守から一日が始まる。例年なら若手が参加するものだが、レベルアップするために努力を惜しまない。基本的なことからみっちりと時間を費やす予定。その後はチームに加わり、サインプレーの動きなどを確認していく。

 ノックバットを握る高ヘッドコーチは「一番、一塁で試合に出る可能性が高い。守備が安定すれば安心して試合に出せるんだから」と力を込めた。

 ひたむきに白球を追うことで苦い記憶を振り払う。「5番・一塁」で開幕を迎えた今季は、守備のミスが続いた。4月11日のヤクルト戦の二回には失点につながる失策。直後の三回から左翼でスタメン出場していた西川が一塁を守った。

 開幕から一塁で出場した8試合で4失策。翌12日からは左翼で出場した。「ミスが多くて悔しかった」。不安定なプレーが精神面にも響き4月の打撃成績は打率・159、2本塁打、4打点だった。「打撃にも生きると思う」。不安を取り除くことができれば高い集中力で打席に臨める。

 チーム構成でもメリットがある。松山を一塁で固定できれば、外野手の起用が多様になる。投手に応じて俊足が武器の選手や長打力が魅力の選手など、ベンチワークに幅が出ることは間違いない。

 昨年は入団以来、初めて秋季キャンプのメンバーに入らず、広島に残って練習した。「何もしていない感じがして。行った方が良いんじゃないかと思っていた。この年になって声を掛けてもらったのはありがたかった」。暖かい日差しを浴びながら、課題に取り組む日々が始まる。

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