佐々岡監督 明大・森下を引き当てる 大学ナンバーワン右腕の1位指名を公表
広島が16日、都内でスカウト会議を開き、17日に開催される「2019年プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」(17時開始)で明大・森下暢仁投手(22)を1位で指名することを公表した。佐々岡真司新監督(52)が即戦力投手の獲得を要望し、球団も賛同した。競合した場合は佐々岡新監督がクジを引く。2種類の勝負パンツで一世一代の大勝負に挑む。
スカウト会議終了後の午後5時18分、佐々岡新監督がドラフト1位を公表した。明大・森下と、大船渡・佐々木が1位候補に挙がる中、「自分の意見を聞いていただきまして即戦力のピッチャーで行くことになりました。明治(大学)の森下君で行きます。高校生にも素晴らしいピッチャーがいますけど、森下君で行きたい」と公言した。
大学ナンバーワン投手にほれた。最速155キロ直球を誇り、カーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップと変化球も多彩だ。佐々岡監督は「フォーム的にも大学で4年間やってきて、スピードもあり、コントロールもある。そこにほれました」とゾッコン。今季は1軍投手コーチを務め、投手陣の整備の重要性を痛感。起用法については「そこは入ってから」と言及を避けたが、「まずは一番ほしい考えです」と熱烈ラブコールを送った。
球団の評価も高い。松田オーナーは「一番いい選手、好きな選手で行こうと。監督の意向を聞いた。1年目だから、それでいい」と納得顔。苑田スカウト統括部長も「スカウト陣の総意。即戦力だったらナンバーワン」と指揮官の背中を押した。
ドラフト会議当日、佐々岡監督には大仕事が待っている。森下はDeNAなど指名が重複する可能性がある。競合した場合、新指揮官の出番だ。クジを引く手は「決めている」ときっぱり。「クジ運?どうなんでしょう」と笑い、「覚悟の上で引きたいと思います」と決意をにじませた。
現役時代から験を担ぐ性格だ。「開幕とかいろんなことをしてきた」と振り返る。運命の一日は「自然体で行こうかな」と装うが、準備はバッチリ。数日前に勝負パンツを2枚購入した。残念ながら赤色は在庫を切らしていたというが、「新しいものを2種類買ってきました」とにっこり。パンツのカラーは当日の朝に決めるつもりだ。
午後6時からはホテル近郊のしゃぶしゃぶ店で行われた決起集会に参加した。監督就任以来、チームの一体感を強く求めてきた。現場とフロントも一枚岩。事前公表に踏み切った理由も「オーナー、スカウトと話して公表しようと。気持ちは1つになっている」と指揮官。強運で森下を引く。