広島1位指名の明大・森下 大学入学後最多159球の熱投

6回、慶応大・正木を三振に仕留め雄たけびを上げる明治大・森下暢仁=神宮球場
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 「東京六大学野球、慶大3-2明大」(20日、神宮球場)

 広島から1位指名を受けた明大・森下暢仁投手(4年・大分商)が17日のドラフト会議後、初のリーグ戦登板で力投を披露した。同点の九回にサヨナラ打を許したが、大学入学後では公式戦最多となる159球の熱投。8回2/3を2失点11奪三振とエースの意地を見せつけた。

 敗戦投手となりながら、ドラフト1位指名にたがわない出来だ。この試合の1球目から150キロを計測。初回でいきなり迎えた2死三塁のピンチでは5番・正木をこの日最速の153キロで見逃し三振に斬った。

 序盤から球が浮き、慶大打線の粘りにも苦しんだ。「タイミングを見て、そういうのを見てやっています」と打者の反応から配球を組み立てて八回まで勝ち越しは許さず。中盤になると落差の大きいカーブも決まり出すなど、尻上がりに調子を上げていった。

 ドラフト会議の2日前に発熱し、2日間静養した。19日は調整不足を考慮されて欠場。チームは敗れ、優勝の可能性が消滅する瞬間をベンチで迎えた。だからこそ「勝ちにこだわっていきたい」と立ったマウンドで、体調不良の影響は「それは全然関係ない」とキッパリ。終盤に善波達也監督から交代を示唆されても、続投を志願した。

 悔しい結果にも、カープからの評価は不変だ。視察した苑田スカウト統括部長は「言うことない。病気明けですから。10勝する力はある」とほれ直した様子。開幕ローテに食い込むポテンシャルを十分に認め、佐々岡カープの力となることを期待した。

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