ドラ5・石原貴「二人で活躍する」 ドラ1・森下と最強バッテリー熱望して仮契約
広島からドラフト5位指名された石原貴規捕手(21)=天理大=が15日、奈良市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金4000万円、年俸700万円で仮契約した。同じ大卒で同期のドラフト1位・森下暢仁投手(22)=明大=と最強バッテリーになることを熱望。鞘師スカウトからは将来、ソフトバンク・甲斐のような捕手になることを期待された。(金額は推定)
同期入団の縁から、強固なコンビとなる近未来を描く。緊張感から解き放たれた仮契約後、石原貴はカープのユニホームにともに袖を通す森下について問われると、ハッキリとした口調で決意表明した。
「将来的には彼がエースで、自分が受ける。二人で活躍するのが一番うれしいこと。期待されているとは思うので、そこに向けて頑張りたい」
敵だった相手と紡ぐサクセスストーリー。振り返れば天理大3年時、8月のオープン戦で対戦機会があったという。「打席にも立ちました。たぶんヒットを打ったと思うんですけど…」とはにかむが、「コンスタントに成績を残していて、いい投手」と印象を語る。大学ナンバーワン右腕と無敵のバッテリーへと上り詰めるためにも一歩一歩、成長の跡を刻んでいく。
いち早く1軍の場で躍動するため、武器の守備から存在感を示していく。二塁送球タイム1秒85の強肩と正確なスローイングが持ち味。「まずは守れることが一番。コンスタントに活躍できる要因。そこに打つ方がついてくればいいなと思います」と理想像を語り、「目先の目標としては(来春の)キャンプでいいアピールができればなと思います」と意気込んだ。
来年1月の入寮まではウエートトレ中心に体をいじめ抜く。「スクワットもだし、全身ですね。体が資本。身長も小さい方(173センチ)なので、大きい選手に負けないような体を作っていくことが大事」と言葉に熱を込める。
担当の鞘師スカウトも大きな期待を込める。石原貴の将来像について「今で言う、甲斐(ソフトバンク)。守備から打撃も良くなって。その中で守備をフォーカスされている。そうなってくれたら」。身長170センチと同じ小柄で、数々の賞を獲得している日本代表捕手の名前を挙げた。
チーム内は正捕手の会沢に石原慶、20代では磯村や坂倉、中村奨らがひしめくポジション。「着実に一つずつ目標をクリアして、1軍で活躍することにつながれば」と石原貴は闘志を燃やした。志高く、プロの世界へ飛び込む。