誠也ファンに誓った!復活だ粘りのカープ 終盤目立った空席「来年はずっと」

 広島が23日、マツダスタジアムで「カープファン感謝デー2019」を行い、鈴木誠也外野手(25)が「逆転の広島」復活を誓った。昨季までのリーグ3連覇では逆転勝利がいずれも40度以上あったのに対し、今季は26度だった。試合終盤になると、スタンドが空席になっていたと感じ取った。諦めない気持ちを継続して、歓喜の瞬間をファンと共有する。

 トークショーで壇上に上がった鈴木は、今季を戦いながら感じたある思いを言葉にした。4年ぶりのBクラスでリーグ4連覇を逃した今季。昨年まで毎年のように真っ赤に染まっていたスタンドに変化があったという。

 「優勝したときに比べ、終盤はお客さんが帰るのが早い、ガラガラになったこともあったなと思いました。さみしいと思いました」

 昨季までリーグ3連覇。本拠地では圧倒的な強さを誇った。16年の主催試合の勝率は・718で、17年は・714。18年も・643だった。地の利を生かした戦い。いずれの年も20以上の貯金をつくってきた。

 だが今季は39勝31敗1分けの勝率・557。勝ち越しは8にとどまった。「僕たちが良いプレーができなかったということ」。「逆転の広島」と呼ばれ、3連覇時にいずれも40度以上を数えた逆転勝利は26度に減った。

 どんな状況でも勝利すると信じていたからこそファンは席を立たなかった。鈴木は「来年はずっと球場で見てもらえるように頑張りたい」と力を込めた。

 ファン感謝デーには、のべ3万1000人が詰めかけた。チーム対抗リレーやファンとのキャッチボール、サイン会などさまざまな催しがあった。

 背番号「1」は一岡、床田、坂倉と「お絵かき対決」に登場。お題の「スパイダーマンキャッチをした赤松」を書いて優勝し、そのほかでもファンを沸かせた。日の丸を背負い世界一になった「プレミア12」では打率・444、3本塁打、13打点で大会MVPを受賞した。この日も存在感を示してファン感謝デーのMVPに輝いた。

 トークショーでは「来年優勝したら、ビールかけじゃなくてシャンパンファイトをしたい」と言い笑顔をのぞかせた。日本代表の4番でもあるスラッガーが、鯉党を再び笑顔に変えてみせる。

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