長野、レギュラー奪う!35歳決意のバースデー プロ11年目へ不退転
広島・長野久義外野手が35歳の誕生日を迎えた6日、大阪市内で行われた「ミズノブランドアンバサダーズミーティング」に出席し、来季レギュラー奪取の誓いを立てた。巨人からの移籍初年度だった今季は2軍降格を経験するなど悔しいシーズンを送った。再起を目指す2020年。「やるしかない」と不退転の決意でプロ11年目へ向かう。
また一つ年を重ねた長野の胸には、悔しさをぶつける思いがあふれていた。「やるしかないです。頑張ります。いい一年にできるように」。来年への決意を口にした35歳。さらにレギュラー奪取への思いを問われると、真剣なまなざしで言葉を紡ぐ。
「もちろん。それを目指してやらない選手はいない。しっかり出られるように」
今季はプロ10年目で初の100試合未満となる72試合の出場で、打率・250、5本塁打、20打点。シーズン終盤の9月こそ全試合スタメンで力を発揮したが、夏場には約1カ月半、2軍生活を送るなど不本意な結果に終わる移籍1年目となった。
「個人でもチームでも悔しい思いをした。情けないシーズンだった」
復活を期す来季は、よりし烈な外野手争いが待っている。チームに欠かせない存在の鈴木を筆頭に、野間、西川、松山、さらに新外国人・ピレラも加入。それでもかつて首位打者や最多安打を獲得し、通算1316安打を積み上げてきた男は、競争に打ち勝つためにも黙っているわけにはいかない。
守備面でも奮闘していく姿勢を、この日参加した「ミズノブランドアンバサダーズミーティング」でかいま見せた。今季途中に西川の予備のグラブを譲り受けて使用。「シーズン中も使ったし、試してみようかと」と、西川モデルの形状はそのままに色だけ「黒と赤」から「黒とグレー」に変えて新調することを決定。新たな相棒とともに来季を迎える予定だ。
この日は周囲から「誕生日おめでとうございます」と声も掛けられた。その際、隣にいた阪神・福留からも祝福の言葉を受けると「30歳になりました」と、ジョークを交えて頭を下げる長野らしさも不変。まだまだ老け込む年じゃない、と結果でも証明してくれるはずだ。
新生カープとなる来季。佐々岡新監督については「今年はよく声を掛けてもらって」と感謝の思いも持つ。「来年はみんなで勝って喜べるようにしたい」。巨人で3度のリーグ優勝、そして日本一も経験した2020年の年男は、カープでも美酒に酔いしれるためにフル回転する。