広島・鈴木誠 後輩に“激辛エール”「甘い世界ではない」 愛妻が見守る自主トレで

 広島の鈴木誠也外野手(25)が11日、宮崎県内で自主トレを公開し、若鯉に“辛口エール”を送った。年下の選手が定位置を奪えていないチーム状況を踏まえ、プロの世界を勝ち抜くためには高い意識を持たなければいけないことを熱弁。昨季首位打者に輝いた鯉の主砲も、危機感を持って臨む2020年。V奪回のために自らが先頭に立ち、チームを引っ張る。

 チームのことを第一に思うからこそ、言葉は自然と熱くなる。今季で8年目を迎える鈴木は「もう8年目か、という気持ちがすごく強い。一日一日を雑に過ごしていたら、どんどん年もとって、すぐプロ野球人生が終わってしまうと思う。一日一日を大切に過ごしていきたい」と切実な思いを言葉に乗せた。

 4度のベストナインに3度のゴールデングラブ賞。昨年は初の首位打者と最高出塁率の“2冠”を獲得した。そんな鈴木でも危機感はある。「意識は高く持っていないと抜かされると、常に思っています」。

 プロ意識の高さは高校を卒業し、入団した直後から持っていた。「1年目から3年以内に(1軍の試合に)出られなかったらクビになると思っていたので。1年目からレギュラーを取るぐらいでやっていた」。生き残るために一日を無駄にせず、必死に過ごしていたことを振り返る。

 18歳の頃から死に物狂いで過ごしてきただけに、口を突くのは若手への物足りなさだ。「どちらかというと、今の子たちは遅いというか、ゆっくりゆっくりやっている感じが見える。そういうことをやっていると『消えてしまうよ』と伝えたい。そんな甘い世界ではないですし」と高い意識を求めた。

 プロ4年目の16年に29本塁打。そこから不動の地位を築き、チームの3連覇に大きく貢献した。若手へ示したいのはプレーや練習に取り組む姿。「僕はそうやって黒田さん、新井さんだったり、そういう背中を見てしっかりやれてきた」という自負がある。

 チームは昨年4位で4連覇を逃した。若手の台頭はチーム全体のレベルアップとなり、覇権奪回につながる。「これから先、どんどん(時間が)進んでいってしまうと思うので、そういったことも教えてあげられたら」。若手の台頭へ、自らもバックアップしていく思いは強い。

 宮崎での自主トレは6日から20日まで野間や年下の曽根、永井と行われ、この日は昨年8月に結婚した愛理夫人も見守る中、ノックや打撃練習で汗を流した。個人的な目標は「結果ではなく、それまでのアプローチを完璧にできれば。結果は後から付いてくる」と鈴木。欲するのは高いプロ意識。若鯉たちの模範となり、さらなる高みを目指す。

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