広島ドラ1・森下、鉄腕が証明された 肩の動かし方「きれい」理学療法士が絶賛
広島の新人選手9人が12日、広島市の広島大学病院スポーツ医科学センターで体力測定に臨んだ。ドラフト1位の森下暢仁(22)=明大=は過去の新人平均値を上回り、4投手の中で1番の反射神経を記録。無駄のない、きれいな肩運動を理学療法士に絶賛されるなど、好数値を残した右腕は15日から始まる合同自主トレを前に、ケガのないプロ生活を送ることを誓った。
頑強な体作りへの意識が数字となって表れた。上下グレーのジャージーを身にまとい、最初に臨んだ森下。時には仲間と談笑しながら約1時間半の測定を終えた。
パソコンのモニターに映った赤い画面が緑になった瞬間に両足で跳ぶという反射神経のテストは昨年と同様だが、今年から内容が一部変更された。従来の下半身ではなく、上半身の測定にシフト。投手は両腕を交互に20回ずつ内外旋する運動で、野手はレバーを上下に動かして両腕の数値を測った。
腕や肩の測定を中心にという球団からの要望があったためと広島大の平田和彦理学療法士(40)は説明。過去との単純比較はできないが「みんな成績が高く、非常に優秀だった」と個々の能力を称えた。
中でも「非常に上手できれいに動かしていた。筋持久力がありますね」と同理学療法士は森下を絶賛。20回中、疲労度が増すラスト5回はスタート5回の数値の6割まで落ちるのが一般的とされている。ドラ1右腕は78%を記録し、豊富なスタミナを実証した。
高校時代に肋骨(ろっこつ)、大学では右肘を骨折した苦い経験を持つ。それらを踏まえ、森下は「ケガしてしまったら次につながらない」ときっぱり。息の長いプロでの活躍を誓った。