広島・床田 チェンジアップ完全習得だ!左封じ「もう一つ上」目指してキャンプで磨く

 ネットスローを繰り返して調整する床田(撮影・立川洋一郎)
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 広島の床田寛樹投手(24)が14日、自主トレをしたマツダスタジアムで取材に応じ、チェンジアップで左打者を封じて飛躍の一年にすると意気込んだ。左腕でありながら昨季の被打率は対右打者(・238)より、対左打者(・264)の方が悪かった。春季キャンプでは遅球に磨きを掛け、苦手を克服する。

 さらなる高みを目指すシーズンを迎えた。床田は一人、マツダスタジアムに隣接する屋内練習場で黙々と左腕を振った。距離は次第に延び、最長で60メートルに到達。寒さを気にすることなく、防球ネットに向かって力強い放物線を描き続けた。

 「投げない期間が長いと、肘が固まって痛い。去年がそうでした。だから、今回は間隔を空けないようにしている。これが3度目のオフになるけど、今までで一番やっている。不安なくキャンプに入れる」。左腕は充実感いっぱいに汗を拭った。

 左打者への投球が安定して成績を残すカギになる。登板25試合で7勝6敗、防御率2・96で終えた昨季は左打者に打ち込まれた。対右打者の被打率が・238に対し、対左が・264。左打者の内角へ自信を持って投げられる変化球がなく、「(外角球を)踏み込まれた」ことが要因だった。内角へ投げ切ることの重要性を再認識した。

 「もう一つ、上に行きたい」。課題克服へ、春季キャンプではチェンジアップに磨きをかける。昨季は1試合で数球しか投げなかったが、投球の幅を広げるのが狙いだ。一般的に右打者に投げることが多い球種でも「左(打者)に使いたい」と即答。直球との球速差を生かし、凡打や空振りを奪う青写真を描く。

 「終盤でへばらないように」と、今オフのテーマに置いていた肉体改造は順調だ。注力してきた筋力トレの効果で、体重87・5キロは変わらないものの、自身の体の変化を感じ取っている。

 17年にトミー・ジョン手術を受けた左肘も万全だ。昨年12月に群馬県内の病院でMRI検査を受けたが、異常は見当たらなかった。「(ドクターに移植した部分が)最初からあるみたいと言ってもらいました」。最高のコンディションでサバイバルレースに臨めそうだ。

 昨秋キャンプでの、佐々岡監督の言葉が印象に残っている。「開幕ローテを勝ち取る気持ちでやらないといけない、と言ってもらった。安泰じゃないぞ、と」。心と体を整えて臨む春季キャンプ。チェンジアップを自在に操る技術を身に付け、4年目のシーズンを迎える。

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