広島・佐々岡監督、6年連続G戦勝ち越す 原監督とエール交換もV奪回へ譲らん!
プロ野球の12球団監督会議が22日、都内のホテルで行われた。広島の佐々岡真司監督(52)は監督として初参加。会議終了後、打倒・巨人への思いを新たにした。V奪回を目指す今季は、王者巨人を倒さなければ道は開けない。昨季までの対戦は5年連続で勝ち越し中。その数字を6年連続に伸ばし、栄光へと突き進む。
全12球団の監督が一堂に会する会議に、佐々岡監督は指揮官として初めて参加した。開始前には他11球団の監督と握手を交わし、あいさつした。就任1年目。静かに闘志を燃やした。
「(監督として)素晴らしい先輩や素晴らしい後輩の中にいるんだなと思いました」
V奪回を目指す戦いは巨人を倒さなければならない。佐々岡監督は、原監督と握手をした際に「お互いに頑張ろう」と声を掛けられたという。昨季、史上13人目となる「監督通算1000勝」を達成した名将からの言葉。うれしさと共に心には期するものがあった。
昨季の対戦成績は14勝10敗1分け。5年連続で勝ち越したものの、7月末からは4勝5敗と負け越し、Vロードを走られた。「ランナーをためて大きいのがある。4番を中心に強打者がそろっている」。坂本、亀井に打率3割以上を打たれ、丸には20打点を挙げられた。対策は急務だ。
一方の巨人は、20日のスタッフ会議で打倒広島を宣言。元木ヘッドコーチが「(広島に)弱かった。やっぱり負け越しているわけだから」とチームの思いを代弁したのだ。現役時代、佐々岡監督は原監督を51打数12安打、2本塁打、4打点に封じた。立場は変わっても負けるつもりはない。「相手はチャンピオンチーム。しっかり準備をしていきたい」と力を込めた。
白星は「成人T細胞白血病」で闘病中の北別府氏に勇気を与えることにもなる。思い出すのは91年西武との日本シリーズだ。第1戦に先発して2回2/35失点でKOされた佐々岡監督は、再び登板した第4戦では8回3失点で勝利投手になった。
「第3戦に投げた北別府さんが内角を突いて抑えた。それを参考にした」。通算213勝の大エースは抗がん剤治療を始めた。「あれだけ野球界で戦った人。気持ちも体も強いと思う。早く元気になってもらいたい」と言葉を紡いだ。
春季キャンプでは「競争」をテーマに選手層の底上げを目指す。挑戦者として幕を開けた1年。巨人を倒し、もう一度、広島の空にチャンピオンフラッグを掲げる。