広島・ドラ1森下、変化球解禁 沢崎コーチ絶賛「楽しみしかない」
広島ドラフト1位の森下暢仁投手(22)=明大=が24日、廿日市市の大野練習場で合同自主トレ3度目のブルペン投球を行い、初めて捕手を座らせて変化球を解禁した。視察に訪れた沢崎投手コーチは投球を絶賛。この日がキャンプ前最後のブルペン入りとなる見通しの右腕が、上々の仕上がりでキャンプインを迎える。
涼しげな表情とは裏腹に、白球には熱気が宿っていた。ついに訪れた瞬間。森下は「ちょっと投げようかなというのがあった」という自身の感覚を根拠に、合同自主トレで初めて捕手を座らせた。
同じルーキーでドラフト5位の石原貴(天理大)を相手に、まずは立ち投げで26球。左足の踏み出し幅などを確認しつつ、一球一球丁寧に投げ込む。甲高いミット音がブルペンに鳴り響くと、立ち投げの段階で変化球も初披露。カーブとカットボールの感触を確かめ「変化球も投げられるかなという感覚を見ました。全部いい感じ」と端正なマスクをほころばせた。
ギアが上がったのは投球練習のラスト。石原貴が腰を下ろすと「座らせて、どっちにも投げられるかなという感覚」を確かめる意図で、内外角の低めに3球ずつ投げ分けた。
座らせて計7球。キャンプ前の“最終リハ”を終え「コントロールを意識した。全然悪くないので」と右腕は好感触を伝える。視察した沢崎投手コーチは「良かったですね。ダイナミックで柔らかい印象を受けました。十分調整してくれているんじゃないかな。楽しみでしかないですね」と褒め言葉を並べ、今後にさらなる期待を寄せた。
17日の初ブルペンは立ち投げで30球。20日にはクイックを織り交ぜて43球を投げ込んだ。順調なステップを踏んできたが、掲げるのはさらなるレベルアップだ。
球を受けた石原貴は、22日にエース・大瀬良がブルペン入りした際に捕手役を務めた経緯がある。「全然違った(及んでない)と言ってもらった。これから先輩たちにいろいろ教えてもらって、シーズンに向かっていけたら」と向上心を胸に、自身の成長へつなげていく。
この日は母校・大分商が、第92回選抜高校野球大会の出場を決めた。「勝ってもらいたいですね」と後輩たちにエールを送った背番号18。照準に定める2月1日を万全の仕上げで迎える。
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