広島・遠藤、セットポジション極める 開幕ローテ入りへ、ワインドアップ封印
広島の遠藤淳志投手(20)が28日、従来のワインドアップを封印し、セットポジションで今シーズンに臨む方針を明らかにした。宮崎・日南での先乗り自主トレに参加し、ブルペンで30球を投げた感触は上々。伸びしろ十分の右腕は新たなスタイルでフォームを固め、キャンプ初日からアピールを重ねて開幕ローテ入りを目指していく。
ブルペンから引き揚げてきた遠藤の表情に充実感が漂っていた。日南キャンプの先乗り自主トレ初日。キャッチボールとノックの後、早速ブルペンに足を向けて直球のみを30球投げ込んだ。「感覚的に良くなってきている。(球の)バラつきもなくなってきている」と手応えを口にした。
今オフはソフトバンク・千賀が師事する、動作解析などに精通する鴻江寿治氏主宰の合同トレに参加。そこで学んだのは、投球前にしっかり立つことの重要性。「『立ち』で決まると言われた。それくらい大事なんだと思った」と実感を込めた。
それも踏まえて、これまでのワインドアップを封印。左足を上げて三塁方向を見た後「キャッチャーを3秒間見て、投げにいくイメージ」で腕を振る。意識する箇所が多いワインドアップより、スムーズな体重移動が可能となり「今までよりキャッチャーの構えたところに強い球を投げられている」と声のトーンも高い。
昨季は中継ぎとして34試合に登板し、1勝1敗1セーブ。今季は先発としてローテ奪取を狙う。「アピールしないといけない。自覚を持って1年間やっていきたい」と闘志を燃やした遠藤。ニュースタイルで居場所をつかむ。