元広島監督・山本浩二氏、がん激白 ぼうこうと肺、4度の手術乗り越えた

 元広島監督の山本浩二氏(73)が7日、ぼうこうがんと肺がんの手術を受け、闘病していたことを明らかにした。宮崎市で行われている巨人のキャンプ地を訪れ、取材に応じた。山本氏は昨年4月16日に鹿児島で行われた巨人-広島戦のテレビ中継で解説を務めて以降、体調不良のため長期療養していた。今後は野球解説者として復帰する見通し。

 山本氏が公の場に姿を見せるのは、昨年4月16日・巨人戦(鹿児島)のテレビ中継で解説を務めて以来だ。マスク姿で巨人のキャンプ地に到着。原監督らと談笑した後に取材に応じ、体調不良で長期療養していた約10カ月間を初めて激白した。

 「ぼうこうがんと肺がんになって4回手術を受けた。4度の手術は珍しく、体力がないとできないとのこと。まさか自分がね。去年は信じられないくらいの1年でした」

 昨年1月に受けた定期検診のエコー検査でぼうこうに影があった。その後に血液検査を受け、2月頃に「ぼうこうがん」と告げられた。自覚症状はなかったという。

 手術後、今度は事前に受けていたペット検査で肺がんと判明。宣告には「ちょっとショックだった。ぼうこうと肺は結構関係があるみたいだから」と気持ちが沈んだ。ステージは「2か3」。検査の結果、ぼうこうがんからの転移ではないことがわかった。

 「平成最後の日も肺がんの手術だった」。胆石の摘出を含め、4~11月の短期間で計7度、手術台に上がった。全身麻酔は4度、下半身麻酔も1度。自宅と病院を行き来し、入院は最長で1カ月だった。壮絶な闘病生活だった。

 闘病中は、野村元広島監督が自宅を訪れたり、原監督が見舞いに出向いたりした。「話し相手が出てきてね」。盟友の田淵氏からの電話も励みになったという。カープ戦をテレビで見ることが多く、4連覇こそ逃したものの、その戦いぶりにも勇気をもらった。

 この日は、巨人を視察後に日南市へ入った。天福球場には8日に訪れる予定だ。到着後の夜は、佐々岡監督と食事に出掛けた。体重は以前より減ったが食欲は旺盛。「通常通りね。あんまり食べ過ぎるとぶくぶく太っちゃうから。ははは」と大きく笑った。

 今後はリハビリを続けながら、野球解説者として現場復帰する。「こうしてキャンプに来ることができたのは活力になる。仕事?言われればいくらでも。うずうずしているよ」。ミスター赤ヘルは力強く前を向いた。

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