がん告白の山本浩二氏がゲキ「日本一に」 古巣キャンプ訪問に「落ち着きます」
「広島春季キャンプ」(8日、日南)
7日にぼうこうがんと肺がんの手術を受け、闘病していたことを明かした広島元監督の山本浩二氏(73)が広島の日南キャンプを訪れた。ファンや選手の前に元気な姿を見せると、佐々岡監督には熱いエールを送った。
「落ち着きます」。ミスター赤ヘルが慣れ親しんだ地に帰ってきた。ランチ特打で汗を流す鈴木誠らをバックネット裏の来賓席から注視すると、血が騒ぐ。体調面を考慮して午前中だけで切り上げて宿舎に戻るプランもあったが、午後も滞在。グラウンドに出てフリー打撃に初登板したドラフト1位・森下に熱視線を送った。
自身が監督を務めた91年はリーグV。当時の大黒柱が佐々岡監督だった。エースは今、自身と同じ道を歩んでいる。「大事な試合を勝ってきた経験が必ず生きる。日本一になってほしい」と力を込めた。
一方で先輩監督としての助言も忘れない。「今は夢を持ってやっているけど、オープン戦の終盤になれば不安は増してくるぞと言ったんだ」。厳しくも温かい言葉で、教え子の背中を押した。