闘病中の北別府学氏 広島ドラ1森下「腕の振りがいい」と絶賛 今後はメンタル面注目
V奪回を目指す広島は11日に日南1次キャンプを打ち上げ、13日から沖縄2次キャンプに入る。1月に成人T細胞白血病であることを公表し、闘病中の広島OBの北別府学氏(デイリースポーツウェブ評論家)に、1次キャンプを振り返ってもらった。前編は投手陣について。
現在、無菌室で治療する北別府氏だが「雑菌が厳禁のため外から持ち込む新聞や雑誌は見ることはできませんがテレビやタブレットは見ることができる」と、キャンプ中継の番組を見てカープ情報を得ている。
投手陣は、佐々岡監督が開幕ローテーション入りを期待する3年目の遠藤淳志、山口翔両投手が紅白戦で結果を出すことができなかった。
北別府氏は「遠藤は投球フォームで悩んでいるのではないだろうか。ある程度の実績がある投手は段階を経ていけばいいが、若手にとっては結果も必要となる。昨年1軍で投げたことで、首脳陣は一皮むけてほしいという期待もある。沖縄ではゲーム機会もあるし、チャンスはあるだろう」と今後の活躍を期待した。
加えて「開幕が3月20日と早いというのもあるが、最近の選手は2月10日前後に仕上げていかないといけないというかわいそうな部分もある」とかばった。「自分は任されていたのもあるが、(地元の)都城のオープン戦(2月下旬)では変化球も投げず登板していたこともあった」と振り返った。
主力投手と若手投手との違いもあるだろうが「現時点でいい結果が出た方がいいに越したことはないが、逆に反省点、マイナス面が出ることで沖縄に行って挽回できる。2月10日の時点で良すぎるよりは悩みがあった方がいいんじゃないか」とアドバイスも忘れなかった。
即戦力として期待されるドラフト1位の森下暢仁投手(明大)については「腕の振りがいい。球の速さ、キレ、コントロールもばらつきがない」と高い評価をした。画面を通じて「現場に行っていないので、あとは球筋的にどうかというところかな」と話した。
沖縄2次キャンプ初日にはシート打撃登板が予定されており「問題はメンタル面だと思う。結果が良ければいいけど、悪いときにどう修正するか。今は順調に来て怖い物知らずだが、球がうわずったり腕が振れなくなったりすることがある。そこでどう調整できるかを見てみたい。彼の場合、即戦力ではあるが、一つ一つが勉強ということになるだろう」と今後に注目していた。