広島・安部 1号&三塁打「準備し、ポジションを狙えるようにするだけ」 12年目の飛躍
「練習試合、中日8-13広島」(16日、北谷公園野球場)
レギュラー奪取に向けての覚悟がにじみ出ていた。広島・安部友裕内野手(30)が「5番・一塁」で出場。本塁打を含む2本の長打をマークし、まばゆい輝きを放った。
冷たく降り注ぐ雨を切り裂いた。1-1の四回1死三塁、1ボールから山本の真ん中高めに浮いた甘いカットボールを逃さなかった。力強く振り抜くと、舞い上がった打球は追い風に乗ってそのまま右中間のスタンドへ。この勝ち越しの2ランが引き金となり、その後鯉打線が爆発した。
五回にも阿知羅から右中間へ三塁打。2打席連続の長打に「1打席目(三振)はだめだったが、(その後は)いい内容だったと思う。ファーストスイングで仕留められるようにやりました」と振り返った。
チーム内の争いは激しい。この日守った一塁や、主戦場の三塁の定位置獲りを目指す安部だが、ライバルには新助っ人のピレラらがいる。「新外国人を使うのはもちろんのことだと思う」と自分が厳しい状況に置かれていることは理解しているが、負けるつもりはない。
出場するためには打撃力向上が求められる。「準備していってポジションを狙えるようにするだけ」。12年目の今季、さらなる飛躍に向けて日々鍛錬を続けていく。