広島またリタイア…松山が腰部痛を検査へ 佐々岡監督「軽症を祈るしか」
広島の松山竜平外野手(34)が17日、腰部痛のため1軍本隊から離脱し、帰広した。広島で検査を受け、その後は日南の3軍で調整を行う。患部の状況や復帰に要する期間などは不明。キャンプ初日から打撃面での仕上がりの早さを示し、中軸として期待されていた松山。チームにとっても痛い離脱となった。
復活を目指す男の先行きが怪しくなった。松山は17日の朝、キャンプ地の沖縄から広島へと戻った。球団は「腰部痛のため広島で検査、その後3軍で調整する」と発表。主力打者のリタイアに佐々岡監督は「まだ詳しい状況は分からない。軽症を祈るしかない」と話すにとどめた。
13日からスタートした沖縄・コザでの2次キャンプ。松山は初日は通常メニューをこなしたが、14日のロッテとの練習試合(コザしんきんスタジアム)では試合前の打撃練習を行わず、室内でキャッチボールを行った後、球場を後にした。別メニュー調整だったことから、何らかの違和感を覚えて大事を取ったとみられる。
阪神との練習試合を宜野座で行った15日はチームに帯同せずコザに残留。16日も北谷で中日と練習試合が行われたが、松山は残留組が練習を行う球場にも姿を見せなかった。
今キャンプでは初日から精力的にバットを振り、オフ期間に振り込んだ成果を存分に発揮した。2日のランチ特打では2度の3連発を含む79スイングで16本の柵越えを放つ圧巻のスイングを披露し、仕上がりの早さを見せつけていた。
昨季は「5番・一塁」で開幕を迎えたものの、不調もあって前半戦は打率・190で折り返した。後半戦で持ち直したが、結局打率・259、6本塁打、49打点と苦しんだシーズン。「去年の成績もあるし、春先の成績も見直して、何か変えないといけない」と話していた背番号55。スロースターター返上に向けて順調に調整を続けていたが、思わぬ形でチーム本隊を離れることになった。
今キャンプでは開幕ローテとして期待される野村が4日に「右腓腹筋損傷」と診断されリハビリ中。今度は打線の中核を担う期待を受けるベテランにアクシデントが生じた。3月20日のリーグ開幕までまだ1カ月あるとはいえ、主力選手の相次ぐ故障はV奪回を目指すチームにとって頭の痛い事態だ。