広島DJ、0封デビュー 守護神はオレだ!MAX150キロ、ハム3人料理
「練習試合、日本ハム5-1広島」(19日、タピックスタジアム名護)
広島の新外国人、DJ・ジョンソン投手(30)=前ロッキーズ=が19日、対外試合初登板となる日本ハムとの練習試合で鮮烈デビューを果たした。八回から登板して1回を三者凡退に抑え、首脳陣にアピール。佐々岡監督はスコット、フランスアと守護神を競わせる方針を示した。
打者3人に対して14球のデビューは、短時間ながら“自己紹介”には十分だった。力強い直球を武器に打者を圧倒する姿には、豪快という表現がよく似合う。DJ・ジョンソンが、今キャンプ初めてとなる対外試合のマウンドで1回を三者凡退と好投した。
出番は八回。まずは先頭の9番・石川亮を1ストライクからの2球目、147キロ直球で差し込んで投飛に仕留めると、続く松本の初球にはこの日最速となる150キロを計測。判定はボールとなったが、名刺代わりの剛速球を披露した助っ人は、2球目の直球で右飛に仕留めた。
難なく2死を奪うと、打席に王柏融。初球は持ち球であるパワーカーブでストライクを取り、2球目は空振りを奪って追い込んだ。だが簡単には終わらせてくれない。その後はファウルで粘られる真剣勝負を繰り広げたが、最後はフルカウントからの10球目、高め144キロ直球でバットに空を切らせて勝負にケリをつけた。
登板を終えた顎ヒゲ右腕は「ストライクをしっかり取れたし、それに関しては良かった」と納得の表情だ。佐々岡監督も「ストレートで空振りが取れるし、パワーピッチャーという感じ。どんどん投げてもらう」と評価。今後も継続して登板機会を与える考えを示した。
現時点での守護神候補はDJ・ジョンソンのほか、昨季途中から務めたフランスア、同じく新助っ人のスコットがいる。だがフランスアは七回から登板して1回を3安打2失点。14日のロッテとの練習試合でも1回3安打2失点しており、2試合続けてアピールに失敗している。
昨季12セーブを挙げたフランスアが精彩を欠く中、指揮官は「新外国人もいる中、3人で競争してもらう」とフラットな姿勢で守護神を選定する方針。その中でDJ・ジョンソンが見せたこの日の快投は、首脳陣への大きなアピールとなった。
今後に向け「シーズンに合わせてやっていきたい」と意気込んだ右腕。直球で勝負できるという大きな武器を備えた“ヒゲ魔神”が、クローザーの座を奪いにいく。