北別府氏がカープ開幕ローテを考える 九里がリリーフに回ればチーム力アップだが…
広島は22日から沖縄でオープン戦3連戦を戦う。3月20日の開幕まで1カ月を切った。1月に成人T細胞白血病であることを公表したOBの北別府学氏(デイリースポーツウェブ評論家)に、開幕ローテーション投手について聞いた。
北別府氏は「野村のケガの回復具合もあるけど、大変大きなポイントは大瀬良、ジョンソン、床田の3枚しかいないこと」とし、加えて「大瀬良の次のエースに育てるつもりだろうし、ローテーションに入れるつもりで大きな期待をして獲得しただろう」と22日のオープン戦・ヤクルト戦で“開幕投手”を務めるドラフト1位・森下(明大)の名前を挙げた。
残る2議席を遠藤、アドゥワらの若手と先発で実績のある九里、薮田らで争うことになる。「若い子は一つのチャンスをつかむとグッと伸びてくる楽しみがある。2軍に落ちた山口もチャンスはある」と期待しながら、「薮田が食い込んでくれると、先発のコマ数的にも楽になる」と、17年に15勝を挙げ最高勝率のタイトルを獲得した右腕を推した。
24日の巨人戦に先発予定の九里について「あの子は器用な子。ロングリリーフもできるし、中継ぎに回せるとチーム力もアップする。そのためにはゲームを作れる若手が出てこないといけない」と話した。
投手王国を築きカープ黄金期の1980年代にエースとして活躍した北別府氏は「あの時代はローテーションが決まっていたので金石、川端、白武らが中継ぎに回っていた。よそのチームにいたらローテーションに入る力を持っていた。誰が先発してもゲームを作れる状態だった」と回顧した。昨年19試合に先発した九里をリリーフに回せる余裕があれば、チーム力は大幅にアップすると考えている。
1月から闘病生活に入った北別府氏は、第1クールの治療を終え、24日から第2クールの治療に入るが、開幕ローテーション争いを見守る。