広島・大瀬良、開幕投手へ順調 3回1失点!右打者の内角攻め手応え!
「オープン戦、広島14-2阪神」(23日、コザしんきんスタジアム)
開幕投手に決定している広島の大瀬良大地投手(28)が対外試合初登板で手応えをつかんだ。阪神とのオープン戦に先発し、3回1失点。5安打を許しながらも最少失点にまとめる投球に加え、右打者への内角の攻めなどを確認し、順調な調整ぶりを披露した。例年と比較しても、状態はいいと実感できたエース。3・20を見据え、着々と準備を整えていく。
気負いはない。対外試合初登板となった37球のマウンドは、あくまで階段を一つ上っただけ。見据える3月20日の開幕戦へ向け、大瀬良が本格的な一歩を踏み出した。「粘り強く投げられた。例年よりは、感触としては悪くない」と5安打を許しながらも、阪神打線を1失点に食い止めた内容に及第点のジャッジを口にした。
初回、いきなり先頭の糸井に左前打を浴びたが、後続を断って無失点の立ち上がり。三回は連打と内野ゴロで1点を献上し、2死走者なしで糸井にはカウント2-1から「カットボールが内(内角)に引っ掛かって」右翼線に二塁打を許した。だが、傷口を最小限で抑えるところが大瀬良だ。続く近本を中飛に料理して、オープン戦初登板を終えた。
3回5安打1失点。全ての回で先頭打者を出塁させた点は、次回への課題でもある。だが今季へ向けて確かな手応えが、右腕に残った。「昨年、思うように制球できなくて苦しんだ部分があった」と話すのが、右打者の内角への制球。この日は内角を厳しく突いた場面が多く見られた。
結果的にボールの判定となっても、スタンドから声が上がるほど、コースギリギリに投じた球もあった。二回は2死から上本を内角140キロ直球でズバッと攻め、見逃し三振に斬った。「ある程度、納得いくボールが投げられました。逆に左(打者)のインコースに甘く入って、打たれているケースもあった。そこは詰めていきたい」と修正を施していくことに意欲を示した。
“予行演習”もバッチリだ。開幕カードの1週後、3月27日からは京セラドームで阪神戦が組まれており、順当なら自身2試合目の登板で猛虎打線と対戦することが濃厚。「『こういうふうな感じで来るんだな』というのはマウンドで感じられました」と右腕。もちろん、自身の手の内は全て見せていないものの、シーズン本番への傾向と対策という面でも意味のあるマウンドとなった。
開幕まで登板試合が限られる中「いい調整をして、開幕を迎えられるように。それだけですね」と大瀬良。2年連続の大役へ、戦闘態勢を整えていく。