広島・大瀬良“良カッター”被弾には反省も3・20へ順調
「オープン戦、中日3-1広島」(29日、ナゴヤドーム)
広島・大瀬良大地投手(28)は充実感いっぱいにマウンドを降りた。開幕で対戦する中日を相手に課題としていたカットボールが決まった。「左打者の内角に強いカットが投げられ、ゴロや空振りが取れた」。4回1安打1失点。調整ペースは順調そのものだ。
二回2死。京田を迎えた場面が象徴的だった。カットボールで追い込み、その後は一転して直球勝負。フルカウントとなってからは膝元へ鋭く曲がる1球で空振り三振に仕留めた。狙い通りだった。
直球とカットボールが投球の軸。直球の状態が良くないと判断すれば、カットボールで試合を組み立てることもある。それだけ重要な球種。前回2月23日の阪神戦では「指の掛かり具合が良くなくて抜けることがあった」と納得していなかったが、きっちり修正してみせた。
新型コロナウイルスの感染拡大防止として、無観客試合のマウンドだった。「鳴りものがないので違和感があった」。それでも試合が始まれば集中力は高まる。「プレーボール後は違和感はなかった。自分の球を投げることを意識していた」と力強くうなずいた。
四回2死で初球のフォークが甘くなり、ビシエドに左越えソロを浴びた1球と、続く阿部に四球を与えた投球が反省点だ。「次回の登板で課題をつぶしたい」。残り2試合の登板を経て3・20開幕のマウンドへ上がる。