広島ドラ1森下 開幕ローテ当確 3回0封で3・22中日戦でデビューへ
「オープン戦、広島8-2中日」(1日、ナゴヤドーム)
広島のドラフト1位・森下暢仁投手(22)=明大=が開幕ローテ入りに当確ランプをともした。開幕カードで対戦する中日とのオープン戦に2番手で登板し、3回1安打無失点と好投。最速150キロの直球とキレのある変化球で本塁を踏ませなかった。大島、ビシエドら主力相手にも動じない堂々のマウンドさばきで首脳陣から一層の信頼を得た。有力な3・22開幕3戦目デビューに向け、さらなる歩みを進めていく。
終始クールな表情で、堂々たる投球を披露した。森下はマウンドを降りるとチームメートから熱い祝福を受けた。五回から2番手で登板。計36球を投げ、3回を1安打無失点にまとめた新人右腕はしたたる汗を拭った。
「一球一球しっかりと投げ切れたと思う。ストレートはしっかりと指にかかっていた。手応えは良かったと思う」と自身の投球に納得の表情を浮かべた。
直球、変化球ともに決まった。五回2死から1番・大島と対戦し、チェンジアップで空振り三振。六回は1死から福田に左前打を許したが、4番・ビシエドにこの日最速となる150キロの直球を投げ込むなど真っ向勝負を挑んだ。カウント1-2と追い込んでから3球ファウルで粘られたが、8球目のカットボールを詰まらせて遊飛に打ち取った。
七回先頭の平田もカウント2-2からカーブで見逃し三振に仕留めるなど、相手の主力打者を抑え、「いい選手から三振を取れたのはいいと思う」とうなずいた。佐々岡監督は「真っすぐも変化球もしっかりと腕を振れていた」と評価した。
オープン戦初登板となった2月22日・ヤクルト戦(浦添)では初回に2失点。その反省を踏まえ、今回は「初球から強い球を投げることを意識した」と立ち上がりに細心の注意を払った。キャンプ中の課題であった速球を低めに集めることと変化球の制球にも注力したことが、結果として表れた。
指揮官は開幕ローテについて「まだ、決まったとは言えないけど」と明言を避けた。それでも「期待は日に日に高まっているのか?」との問いには「そうだね」と表情を緩めた。現在1軍に残る先発候補は6人。きっちり結果を出したことで、森下の開幕ローテ入りは確実となった。
次回登板は順調なら中6日で8日・西武戦(マツダ)に先発。その後も同じ間隔で15日・ソフトバンク戦(同)を経て、開幕3戦目となる22日・中日戦(同)がデビュー戦になりそうだ。
大器の片りんを見せた右腕は「一日一日を大事にしていきたい」と表情を引き締めた。3週間後の本番を見据えながら、着々と仕上げていく。