広島・野間 開幕レフト勝ち取るん打ァ~!長野、ピレラ、高橋大に譲らん!

 「オープン戦、広島2-1西武」(6日、マツダスタジアム)

 広島の野間峻祥外野手(27)が「8番・左翼」でフル出場し、決勝打となる2点適時打を放って首脳陣にアピールした。左翼のポジションはベテラン・長野や、三塁を基本線としながらも外野での起用もある新外国人のピレラに加え、高橋大も参戦するし烈な争い。開幕スタメン候補として生き残るべく、結果を求めていく。

 泥くさく、必死に食らいついた一打に気持ちが表れた。会心の当たりではなくても、野手の間を抜ければいい。野間がバットで存在感を見せつけ、左翼の開幕スタメン候補として生き残った。

 場面は0-0の四回。1死二、三塁の好機で迎えた第2打席だった。1ボールからの2球目、開幕投手に決定している西武先発・ニールの外へ逃げていく128キロの低めのチェンジアップを、うまくバットに乗せた。「1ストライク目から打つ球ではないけど」と苦笑しつつ「結果が出たことは、良かった」と技ありの一打を振り返った。

 今は何より結果がほしい。左翼の開幕スタメン候補は長野に加え、ピレラやブレークの兆しを見せる高橋大がポジションをつかもうと鼻息を荒くしている。「アピールしていかないといけない立場なので」と口元を引き締めた野間。見渡せば、ライバルばかり。激しい争いを勝ち抜くためにも“脱落”は許されない。

 昨年の秋季キャンプからバットを寝かせる新フォームに着手し「構えだったりは、違和感なく入れている」と一定の手応えを口にする。それでも朝山打撃コーチは「大事にいこうとして、受けている」と野間の現状を分析。速球を仕留めることがテーマで、そのためにも受け身にならない姿勢を望んでおり「空振りするくらい投手に入っていって、強いスイングを心掛けてほしい」と注文を加えた。

 適時打の後は盗塁を試みた野間だが、タッチアウト。だが「スタート自体は悪くなかった。成功することを求めてやりたい」と失敗を糧に、次へとつなげていく構えだ。同じポジションを争うライバルと差別化を図るためにも、持ち味の足で魅せることは自身の存在価値を高めることにもなる。

 オープン戦は残り7試合となり、アピールの場も少なくなってくる。「一打席、一打席を無駄にせず、出たところで勝負していきたい」と意気込んだ。目指すは開幕スタメン。しぶとく、粘り強く。野間は戦い続ける。

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