カープ開幕ローテ緊急再編 床田教育L4回7失点…佐々岡監督が示唆

 「教育リーグ、オリックス7-1広島」(7日、オセアンバファローズスタジアム舞洲)

 広島・佐々岡真司監督(52)が開幕ローテを緊急再編する可能性が7日、浮上した。昨季7勝の床田が教育リーグ・オリックス戦で4回8安打7失点と炎上。九里は5日の同・ソフトバンク戦で3回2/3を5安打7四球3失点だったことで、この日から2軍降格。代わって1軍には薮田が昇格し、アドゥワも2軍で結果を残している。開幕まで2週間を切り、ローテが決まらない非常事態を乗り切る。

 佐々岡監督が一瞬、天を仰いだ。試合後の取材で報道陣から教育リーグ・オリックス戦(オセアンBS)に登板した床田の結果を聞いた直後だった。「そうなのか…。まだ(正式に2軍から)報告を受けてないから」。開幕ローテの一人として期待していただけに表情は曇った。

 左腕は4回を8安打7失点だった。初回、ロドリゲスに左越え3ランを被弾。二回も制球が定まらず、3点を献上した。「ツーシームが落ちなかった。打たれてから大事に投げようとして、小手先だけになった」。崖っぷちで臨んだ一戦。床田の視線はグラウンドに落ちたままだった。

 開幕ローテは大瀬良とK・ジョンソンが確定。ドラフト1位・森下(明大)も当確で、開幕3戦目となる22日・中日戦(マツダ)でのプロ初先発が有力視されている。残り3枠。春季キャンプ終了後から1軍に帯同していた九里、床田、遠藤の3人がリードしていると見られていたが、5日の教育リーグ・ソフトバンク戦(由宇)後に風向きが変わり始めた。

 「ああいう投球では、さすがに示しがつかない。打たれるならともかく、打たれる以前の問題」と指揮官。自身が視察に訪れていた試合で、先発した九里が3回2/3を5安打7四球3失点と打ち込まれた。この日から右腕の姿はマツダスタジアムにはなく、2軍での再調整が決まった。床田もこの日の内容と結果を受け、1軍を離れる可能性がある。

 一方、2軍で調整してきた薮田が1軍に昇格した。春季キャンプ最終盤に登板機会を得る目的で2軍に合流し、3日の教育リーグ・ソフトバンク戦(由宇)で4回1失点と好投。「大きなチャンス。しっかりとつかみたい」。10日・ヤクルト戦(神宮)での先発が濃厚だ。

 もう一人の先発候補であるアドゥワは、6日の同リーグ・オリックス戦(オセアンBS)で5回無失点。持ち味の制球力を生かし、アウト15個のうち10個をゴロアウトで積み重ねた。

 佐々岡監督は「良かったら試すし、悪かったら落とす。当然ながら競争。危機感を持ってやってほしい」と力を込めた。開幕まで2週間を切った。今こそ首脳陣の不安を振り払う、生きのいい投手の台頭が強く望まれる。

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