広島・メヒア 新フォーム着手「コンパクトに振れる」グリップ下げて「新メヒア」
広島のアレハンドロ・メヒア内野手(27)が14日、新フォームに挑戦していることを明かした。グリップの位置を従来より低くして構えることで、無駄な動きを省くのが狙いだ。パンチ力はチーム屈指。いまだ不透明な開幕までの期間を利用して、長打力を生かすためにバットを振り込む。
飛距離は以前に比べて勝るとも劣らない。新フォームでフリー打撃をするメヒアは、マツダスタジアムの左翼席上段へ何本も力強い放物線を描く。悪癖を修正するために取り組むのは、グリップの位置を下げた構え。感触は上々だ。
「良い感じでボールにコンタクトできるようになっている。バットがコンパクトに振れているからね」
開幕再延期が決まって以降、迎打撃コーチらの助言を受けフォームの改造に着手した。アゴの下辺りで構えていたときは、無駄な動きがあり、バットが遠回りしてしまうことが多かったためだ。
首脳陣は、最初からグリップの位置を低くしておけば無駄な動きがなくなると判断。バットを最短距離で出せるというメリットにも着目した。さらに、バットのヘッドを捕手側に傾けさせることで、腕から手にかけての動きがスムーズになるとも考えた。
迎打撃コーチは「飛距離は以前と変わっていない。新メヒアと書いておいてください。この期間を使って、形をしっかりとしたものにしていきたい」と力を込めた。
外国人登録枠は4つ。当初の構想では野手1人、投手3人だった。ただ守護神候補のフランスアとDJ・ジョンソンの状態が上向かなければ、投手はK・ジョンソンとスコットのみで、野手2人を登録することも考えられる。メヒアが打線に入れば、攻撃オプションの幅は一気に広がる。
開幕サードでスタメン出場の可能性もある。オープン戦で打撃好調だったピレラは送球に課題があるため、左翼での出場が濃厚。メヒアは三塁手として出場した3月の練習試合で好守を披露し、守備でも評価を上げた。
「最初は難しく感じたけど、もう大丈夫。タイミングが取れるようになってきたから、良いポイントで打てている。変化球にも対応できると思う」。ドミニカンは充実感をにじませながら言葉を紡いだ。チームに求められているのは長打力。確実性を増して、期待に応えてみせる。