広島・佐々岡監督「元気を与えられたら」無観客で開幕もプロの使命じゃ
広島の佐々岡真司監督(52)が23日、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、今季は無観客で開幕する方針が示されたことについてコメントした。満員のファンの前でプレーすることはできないが、テレビ画面などを通じて勝利を届け、明るい話題を提供することを誓った。
12球団代表者会議において、今季は無観客で開幕する方向性が確認された。佐々岡監督はマツダスタジアムでの練習後に取材に応じ「決まれば、そこに合わせてやるだけ」と力を込めた。
緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大されるなど、新型コロナウイルスの終息時期はいまだ見えない。この日も東京では10日連続で100人以上の感染が確認された。広島でも新たな感染者が見つかった。指揮官は「暗い話が続いている」と声を落とした。
無観客試合はオープン戦と練習試合で経験した。声援も鳴り物による応援もない独特の雰囲気だった。ベンチから指揮を執りながら観客席を見渡したことがあるが、ファンの存在の大きさをあらためて感じ取った時間でもあった。
開幕したとしても当面は球場でファンと一緒に戦うことはできない。それでも「テレビの前の皆さんに元気を与えられたら。そういう(明るい話題を提供する)ことも僕らの仕事だから」とプロとしての使命を言葉に変えた。
現在、チームは2班に分かれ、1勤1休で練習を続けている。選手は体と心の状態を維持するのが簡単ではない。この日、指揮官はノックバットを手にし、投手陣にノックをした。積極的に声も掛けた。一体感を保ちながら、その日に向けて備えていく。