DJ・ジョンソン 広島ムードメーカー名乗りの“儀式”ノックバット折った

 ノックバットを折り“パワー”をアピールするDJ・ジョンソン(撮影・立川洋一郎)
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 広島の新外国人、DJ・ジョンソン投手(30)=前ロッキーズ=が27日、チームのムードメーカー役に名乗りを上げた。マツダスタジアムでの練習に参加した右腕は外野ノックのノッカー役を務めたが、バットを折るまさかのハプニング。新型コロナウイルスの影響で、あらゆる規制が施される社会情勢を踏まえ「みんなと楽しめることをやりたい」と仲間を笑顔にさせることに意欲を示した。

 周囲を思いやる気持ちが頼もしく、ほほ笑ましくもある。DJ・ジョンソンは自身の練習メニューを終えるとマツダスタジアムの右翼方向へ足を運んだ。中堅付近では床田らが外野ノックを受けており、助っ人右腕はノッカー役を買って出た。

 左打ちで数球ノックを放ったものの、最後のボールを打った瞬間にノックバットを折ってしまうハプニングに見舞われた。グラウンドから漏れる笑い声。DJ・ジョンソンは「少しでも笑顔がみんなに届くように。芯に当たったはずなんだけど、パワーを持ち過ぎていたのかもしれない」と冗談交じりに苦笑した。

 ノックバットを握ったことには理由があった。新型コロナウイルスの影響でいまだ開幕日は定まらず、先行きが見えない状況が続く。「制限がかかって、いろいろ楽しんだり笑顔になったりする機会が少ない」。来日1年目、勝負を挑んだ異国の地を襲う事態の大きさを肌で感じている。

 だからこそ、明るくなれる話題の提供はいとわない。チームメートにはジョークを飛ばしながら、積極的にコミュニケーションを図っている。「コーチの許可を得て、笑顔になれることが少ないけど、そういうことをしたい」とムードメーカー役を担っていく。

 折れたのは沢崎投手コーチ用のノックバットだったようで「折れにくいバットをプレゼントしましょうか?と謝罪しました」とユーモアたっぷり。仲間のため、ひと肌脱ぐ気概にあふれた鯉のヒゲ魔神が、チームを明るくする。

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