広島・会沢「決まったら腹くくってやる」 6月中に開幕方針で決意示す
広島の会沢翼捕手(32)が11日、マツダスタジアムで行われた分離練習に参加し、目の前の一日一日に最善を尽くす構えを示した。この日、オンラインによる臨時の12球団代表者会議が開かれ、開幕は6月半ばから下旬を目指す方針を確認。開幕日が決まれば「腹をくくって」と強い決意をにじませた。
言葉自体はシンプルでも、プロ野球選手としての強い責任感がにじんでいた。会沢は現在の取り組みについて「やれることをしっかりやるというだけですね」と自らに言い聞かせるようにうなずいた。足元を見つめ、着実に前進していくスタンスは変わらない。
この日、オンラインによる臨時の12球団代表者会議が開かれ、開幕は6月半ばから下旬を目指す方針を確認した。だが、チームは1勤1休の練習形態を取っており、具体的な全体練習再開日は未定。グラウンドで汗を流す時間に制限もあるが、会沢は「それが仕事だと思ってやるしかない」とプロとしての自覚、正捕手としての使命感を胸に刻む。
だからこそ、開幕日を100%の状態で迎えることに対しては「それが、やらなくちゃいけないことだと思います。実際は難しいとは思うんですけども、(それを)言っている場合じゃないと思いますし。ホントに開幕が決まったらね、腹くくってやるしかない」と強く誓った。
この日はマツダスタジアムで午後から練習。ノックでは長野や小窪らと白球を追いかけ、三塁、二塁、外野で体を動かした。打撃練習ではスタンドティーで入念に感触を確かめ、打撃ケージに入ると左翼、中堅方向に力強い打球を飛ばした。
野手と投手が時間帯を分けているため、投手陣とコミュニケーションを取れない日が続く。だが社会情勢を踏まえれば致し方ない状況。投手陣には「こういう状況なので何も言えないですね。やれることをしっかりやってほしい」と慎重に言葉を選ぶ。まずはケガをしない体作りを最優先に、シーズンに備えてほしいというのが女房役の思いだ。
時折、神妙な表情を浮かべつつも、与えられた環境下でベストを尽くす姿勢だ。「予防もそうだし、体のこともそう。一日一日、悔いの残らないように、しっかりやっていくしかない」。扇の要は一歩ずつ、歩むべき道を進みながら牙を研ぐ。