広島・佐々岡監督、怒!床田にカミナリ 期待からの愛のムチ「やってもらわないと」

 広島の佐々岡真司監督(52)が15日、床田寛樹投手(25)にカミナリを落とした。マツダスタジアムでの分離練習に参加していた左腕を呼び止め、5分間にわたってグラウンド上で話し込んだ。詳細は伏せられたものの、開幕ローテの1人として大きな期待を寄せているだけに、奮起を促したようだ。

 床田が練習を終え、ロッカーへ向けて歩を進めたときだった。一塁付近にいた佐々岡監督が、手招きをして左腕を呼び止めた。ピリッとした空気が張り詰める中、床田は直立不動で耳を傾けた。5分間にわたり、いつもは温厚な指揮官がカミナリを落とした。

 「喝というか、いろいろ話をした。本人がどう感じて、次に生かしてくれるかだと思います」

 具体的な内容については「まあ、そういうことはね」と明かさなかったが、練習ぶりなどを見て気合を入れ直し、奮起を促したようだ。左腕は厳しい表情でグラウンドを出た。帰宅前、報道陣の問い掛けには「すみません」とだけ言い残し、タクシーに乗り込んだ。

 左肘のトミー・ジョン手術から復帰後、ずっと床田を見続けてきた。「いい真っすぐを投げるんだよ」。2軍投手コーチ時代から佐々岡監督はその潜在能力を高く評価し、期待してきた。

 今年の春季キャンプでは状態が上がらず、苦悩の日々を送っていた床田に「苦しめばいい。しっかり練習しているところも見えているから」とエールを送り、自らの力で殻を破ることを願ったこともあった。

 背番号28はオープン戦3試合に登板し、防御率2・38。状態が悪くてもマイナス思考にならないよう努めたことで安定感が戻った。3月21日、中日との練習試合で6回を2安打無失点。大瀬良、K・ジョンソン、ドラフト1位・森下(明大)に続き、開幕ローテ入りを確定させた。

 広島県を含む39県に発令されていた緊急事態宣言が前日14日に解除された。それを受け、チームは17日から練習形態を変更。21日には全体練習を再開するプランがある。シート打撃やサインプレーなどをメニューに取り入れ、実戦感覚を取り戻していく。

 プロ野球は最短で6月19日開幕を目指すことが確認されている。準備期間は約1カ月。「やってもらわないといけない選手。これからどういう取り組みをしたり、どう考えながらやるかが大事になる」。期待するからこそ、佐々岡監督の声も大きくなる。床田は愛のムチを力に変えないわけにはいかない。

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