広輔4安打!菊池&長野柵越え!カープ快音連発2カ月ぶり実戦形式で
広島は22日、マツダスタジアムでチーム練習を行い、実戦を想定した打撃練習に取り組んだ。生きた球を打つのは3月25日・ヤクルトとの練習試合以来。田中広輔内野手(30)が安打性の打球を4本放ち、長野久義外野手(35)と菊池涼介内野手(30)がそれぞれ柵越え。主力野手がブランクを感じさせないスイングで快音を響かせた。
打球が緑の芝生の上にいくつも転がった。快音が響き、外野席で弾むものもあった。投手と対戦するのは3月25日・ヤクルトとの練習試合以来、約2カ月ぶり。久しぶりの生きた球を、主力野手が次々にはじき返した。
2班に分かれて行われた実戦を想定した打撃練習。大瀬良、九里らと対峙(たいじ)し、存在感を示したのは田中広だ。第1打席で開幕投手に内定している右腕の直球を中前へはじき返すと、4打席目は塹江の速球を完璧に捉え左中間を真っ二つに破った。
「しっかりとした形で振れた。実戦がなくても意識しながら打撃練習をしてきた」。緩急にタイミングを狂わされることなく、3投手から4打席で安打性の当たりは4本。全て中堅から左翼方向と本来のスタイルだった。
昨年8月に手術を受けた右膝は万全。1勤1休での練習期間ではグリップの位置を下げて構えるなど、引き出しを増やすことに取り組んだ。
さらに菊池涼は、大瀬良の甘いカットボールを左翼席へ運び、長野も塹江から同じく左翼席へ放り込んだ。「タカシ(上本)にアドバイスをもらって打つことができた。インサイドアウトというアドバイスです」とベテランは目尻を下げる。
会沢、鈴木誠、西川らも安打性の打球で貫禄を示した。「個々に自覚を持ってやってきた成果。(状態を上げるために)振り込む時期をつくろうかと考えたけど、必要ないね」と朝山打撃コーチも称賛を惜しまない。
今月末には2試合の紅白戦を予定している。田中広は「ケガに気をつけながらやりたい」と前を向いた。プロ野球は6・19開幕を目指す方針。待ちに待ったその日に向け、さらに状態を上げていく。