広島勝利の方程式はKFS!菊池保-フランスア-スコットだ!佐々岡監督見つけた
「練習試合、ソフトバンク4-5広島」(13日、ペイペイドーム)
広島の「勝利の方程式」が固まった。1点リードの七回は菊池保則投手(30)が登板し3人斬り。八回はヘロニモ・フランスア投手(26)が無失点で切り抜けると、九回はテイラー・スコット投手(28)が締めた。V奪還を目指して船出する20年シーズン。「KFS」が勝利のバトンをつないでいく。
白紙だった「勝利の方程式」が決まった。5-4の1点リードで迎えた七回。佐々岡監督が球審に告げたのは菊池保だった。八回にフランスアを送り出し、最後は守護神に指名したスコットに白球を託す。逆転で飾った白星。「KFS」でつなぎ、もぎとった。
「逆転したので、終盤にかけてのパターンを試した。(開幕後も守備を含め)1点差を守る形を続けていければ」。本番モードで臨んでいる12日からの3連戦。指揮官は手応えを感じながら言葉を紡いだ。
菊池保は甲斐、牧原、明石を3人で斬った。緊張感がある終盤でも平常心だ。「全ての球を低めに集められた。きょうのような投球ができれば、いけると思う」と背番号「39」。納得の10球だった。
セットアッパーを担うフランスアは、栗原の打席で154キロを計測した。2死三塁でも踏ん張り、スコアボードに0を刻んだ。
試合前に佐々岡監督から守護神を告げられたスコットも期待に応えた。自らの悪送球からつくった1死三塁のピンチでは、代打・内川を外角スライダーで空振り三振。最後は、一塁での際どい判定に工藤監督からのリクエストがあったものの、牧原を遊ゴロに打ち取り、試合を締めた。大役を担う助っ人は「どんな状況でも3アウトを取って勝利を分かち合うことに集中したい」と前を見据えた。
強固な救援陣の存在はV奪還に欠かせない。「勝利の方程式」を固めることは懸案事項だった。指揮官は春季キャンプから激しい競争を促してきた。9日の阪神戦からは2軍で調整していた中崎と今村が1軍に合流。選手層に厚みを持たせた。
昨季も勝ちパターンの一翼を担った菊池保は気持ちを引き締め直す。「(監督に)終盤で準備しておいてくれと伝えられた。若手でもないので、今更ドキドキしても情けない。与えられた場所で仕事をするだけ」。13年目のキャリアを持つ右腕は力を込めた。
14日のソフトバンク戦が開幕前最後の対外試合になる。「気持ちよく勝ってシーズンに臨みたい」と佐々岡監督。総仕上げをして、いよいよ19日・DeNAとの開幕戦へ向かう。