広島 守護神に0セーブ男・菊池保 本人も驚きの大抜擢 佐々岡監督が決断

 キャッチボールをして調整する菊池保(撮影・立川洋一郎)
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 「広島(降雨中止)DeNA」(7日、マツダスタジアム)

 広島は7日、マツダスタジアムでのDeNA戦が雨天中止となった。佐々岡真司監督(52)は、菊池保則投手(30)を守護神に据え、8日の同戦から起用することを明言。開幕からストッパーを務めてきたスコットが3日に抹消となり、フランスアと菊池保の2人が抑え候補だったが、セーブ経験のない右腕を大抜てきした。

 プロ入り後、セーブを挙げた経験がない男が大役を任された。佐々岡監督は8日のDeNA戦(マツダスタジアム)から「そういうふうになるでしょう。今のところはキク(菊池保)で、という考え」と明言。菊池保を守護神として送り出す方針だ。

 開幕から抑えを任されたスコットは救援失敗が目立ち、3日に出場選手登録を抹消された。その時点で、指揮官は日替わりでストッパーを起用する考えだった。具体的にはその日の状態を見ながら、フランスアと菊池保のどちらかを最終回のマウンドに送るプラン。だが4日からの阪神戦では2試合とも序盤に大量失点し、「勝利の方程式」を投入することができなかった。

 昨季12セーブと経験があるフランスアではなく、菊池保に託す理由-。佐々岡監督は「一番安定しているのは確かですし、コントロールで乱れるところもなく、安定感あるピッチングをしてくれる」と説明した。今季は4試合の登板で無四球という制球面を評価。僅差の最終回に登板し、四球でピンチを広げる場面は想像しにくい。

 右腕は今季ここまで4試合に登板し、計4回を2安打1失点。6月25日の巨人戦(東京ドーム)で岡本に被弾したものの、2ホールドで防御率2・25と安定した投球を見せていた。抑えという重責に「これまでとやることは変わらないと思う。とにかく投げてベンチにゼロで戻ってくることが大事。何も変える必要はないと思います」とこれまで通りのスタンスを強調した。

 150キロを超える直球はない。だからこそ「低めに全球種を集めないと抑えられない。失投がないように。自分は“間違えられない”ですから」と持てる全てを駆使して腕を振る。「いいところで使ってもらえるので、結果で応えたい」と鼻息を荒くした。

 18年オフに楽天からトレード移籍。当時、自分が守護神になれるとは「全く考えていませんでした。1軍で投げられるかどうかも不安でしたから」と率直な思いを吐露した。自分でつかんだ“大出世”。重責あるポジションを全力で守り抜く。

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