カープ新守護神は菊池!プロ入り初セーブ スコットの代役きっちり
「広島6-3DeNA」(8日、マツダスタジアム)
緊張感から解き放たれた。広島・菊池保則投手(30)は九回2死二、三塁で代打・乙坂を一直に打ち取ると笑顔が戻った。新守護神の発表があった翌日にプロ初セーブを記録。連敗を止め、大きな白星をもたらした。
「なるべく普段通りにと思ったけど少し力んだ部分があったのかもしれない。何とか0点でいけた」
6-3で出番が来た。先頭から2者連続四球。1軍では初の大役。緊張感が指先を狂わせた。それでも汗をぬぐい深呼吸して再びマウンドへ。最後は最大の武器であるフォークで試合を締めた。
「勝利の方程式」の再編がチーム浮上のカギだ。開幕守護神のスコットは3日に出場選手登録を抹消された。フランスアも本調子ではない。
開幕からの安定感を理由に抑えに指名した佐々岡監督は「緊張しただろうし、初めてだから難しい面もあったと思う。これで次から落ち着いてやってくれる」と期待を言葉に変えた。
八回を投げた塹江がプロ初勝利を手にした。記念のウイニングボールを若鯉に手渡すと「半分にしましょうか?」と冗談交じりで投げかけられた。新守護神は「いいよ、あげるよ」と言ってにっこり笑った。心優しき右腕が、白星をもたらしナインを笑顔に変えていく。