「コロナに負けた」カープファンの集う店、スポーツファンベースヒロシマ閉店
JR広島駅とマツダスタジアムを結ぶ「カープロード」にあり、カープファンの集まる飲食店として知られる「スポーツファンベースヒロシマ」が23日、営業を終えた。
同店は2018年4月にオープン。試合の日は多くのファンが立ち寄り、大型モニターに流れるカープ中継を見ながら声援を送った。しかし、今年は新型コロナのため、プロ野球開幕が遅れ、さらに観客も5000人に制限されたため、店の売り上げは通常の1割まで激減。オーナーの岡村秀幸さん(58)は「コロナに負けた。赤字続きでもう持たない」と閉店を決めた。
営業最後の日、カープは巨人に2-1で競り勝った。九回2死満塁のピンチでフランスアがウィーラーを左翼フライに抑えると、約70人のファンで埋まった店内は大歓声に包まれ、トランペット部隊の演奏に合わせて「宮島さん」やカープ球団歌を大合唱した。
試合後、親交のある佐々岡監督に「有終の美を飾ることができました。ありがとうございました」とお礼のメールを送った岡村オーナーは、「今回ひとまず店を閉めることになったが、またファンとともに一喜一憂できる場所を作りたいと思っている。応援してくださる方が見つかれば、この場所にも戻ってきたい」と語った。
また、同店に併設されていた「津田恒美記念館」も4月から休館しており、現在、移転先を探している。