広島・遠藤は近本の足を警戒し過ぎた…中田良弘氏が指摘する“足りなかったもの”
「広島3-5阪神」(30日、マツダスタジアム)
結果的に7回3失点と好投した(広島の)遠藤だからこそ、立ち上がりに浴びた3ランが悔やまれてならない。初回、足のある近本をいきなり出塁させてしまったことで、必要以上に神経質になっていた。けん制球の数が多かったように、バッターと勝負するべき場面で、近本の足と勝負するような形になっていた。
必要以上に警戒した結果が糸井への四球、サンズの先制3ランにつながった。盗塁されることに気を配りすぎて、クイックからの制球が乱れていた。まだ高卒3年目。「盗塁されても仕方がない」ぐらいの割り切りで、もっと大胆に打者と勝負してもらいたかった。二回以降はそういう投球ができていただけに、次回以降への課題にもなったし、収穫にもなった。
課題である走者を背負った時のクイックモーションについては、練習時のブルペンでもっと数をこなして、試合で慌てないだけの感覚をつかんでもらいたい。豊かな将来性を感じる投手。ひとつずつ壁を乗り越えていけば、広島投手陣の軸になれる。