広島・田中広、これぞ主将弾 頼もし~!マツダの鯉党沸かせた3回2ラン
「広島5-3DeNA」(25日、マツダスタジアム)
今季一番大きな拍手だった。4連敗を止め、一塁線上に並んで帽子を取った広島ナインに、温かい賛辞が送られた。1万5035人と共有した勝利の瞬間。田中広は、ファンの存在に感謝の言葉を並べた。
「少しずつ見に来る人が増えて選手もうれしい。より良いプレーを見せたいと思うので、良いモチベーションになっています」
1-0の三回無死一塁。井納の直球を右翼席へ運んだ。1番に戻り3試合目で放った6号2ラン。床田の背中を力強く押す一発だった。
無観客で始まったシーズン。19日の制限緩和を受け、本拠地での戦いはこの日が初めてだ。七回1死満塁のピンチを遊ゴロ併殺打で切り抜けた瞬間はスタンドが沸いた。
「懐かしい感じがした。声援が本当に力になっている。改めて良いなと思った」。応援スタイルは変わっても、スタンドに足を運んでくれる一人一人の存在が支えになるのは不変だ。佐々岡監督も「改めてファンの声援が力になると思った」と言葉を紡いだ。
目の前の一戦に全力を尽くす姿勢を貫いていく。田中広は「しっかり前を見て、1つずつ一生懸命戦っていくだけ」とチームの思いを代弁した。残り39試合。喜びを分かち合うための戦いに臨む。